テセウスの船
テセウスの船 - Wikipedia
テセウスの船(テセウスのふね、英:
Ship of Theseus
)は
パラドックス
の一つであり、
テセウスのパラドックス
とも呼ばれる。ある物体において、それを構成するパーツが全て置き換えられたとき、過去のそれと現在のそれは「同じそれ」だと言えるのか否か、という問題(
同一性の問題
)をさす。
多細胞生物
においては
新陳代謝
によって常に
細胞
が入れ替わるが、個体そのものの生存は継続される。たとえばヒトの成人では、細胞の平均寿命は10年以下とされている。また生物の
脳細胞
を同じ働きをする
ナノマシン
に置き換えたらどうなるか、という発想もある(精神転送#脳細胞の逐次的置換)。
自然現象における実例
大気や水は地球上を絶えず循環している。陸地でさえ、数億年単位で見れば地球内部に沈み込んだり隆起したりしている。
鴨長明
『
方丈記
』の冒頭に「
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
」とあるように、河川は目に見えて同一性の問題を想起させる。
「創業以来継ぎ足している
秘伝のタレ
」もそうかも。