タウマゼイン
タウマゼイン(希:θαυμάζειν、thaumazein)とは「驚き」、「驚異」、「驚愕」といった意味を持つギリシャ語。主に哲学の領域で「知的探求の始まりにある驚異」を表す言葉として使用される。身近な日常の中にある些細な出来事の中に知的理解が及ばない物事を見いだした時、人は自分の周囲すべてが謎・困惑(アポリア)に包まれている感覚を覚える。このとき体験される驚き、驚異、驚愕のことをタウマゼインと言う[1]。 こうした驚異は精神的高揚を伴う。しかし同時にそれは日常的世界観の崩壊を予見する不気味さも併せ持っている。それゆえこうした驚異と向き合い続けることは、時に精神的な苦痛を伴う。 異端とされた“地動説”の証明、「真理の探究」にかけた人たちを描いた「チ。-地球の運動について-」が、24歳(受賞決定時)で手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞など数々の高い評価を得た漫画家の魚豊(うおと)さん。「人間の探究心の源はタウマゼイン(『驚き』『驚異』などの意味)だと思います」という魚豊さんに、探究の意味や人を探究に駆り立てる原動力、魚豊さん自身が学びに駆り立てられた経験などを聞きました。 関連項目