ひとはいつも愛するものについて語ることに失敗する
スタンダールの自伝「アンリ・ブリュラールの生涯」に出てくる言葉
On échoue toujours à parler de ce qu'on aime.
スタンダール - Wikipedia
アンリ・ブリュラールの生涯 - 岩波書店
この本の中にタイトルの通りに出てくるのかは未確認hatori.icon
ロラン・バルト(Roland Barthes)の言葉とされることもあるが、それは正確ではない
バルトの遺稿となった評論のタイトルが"On échoue toujours à parler de ce qu'on aime."であり、これは前述のスタンダールの本からの引用である
バルトはこの評論をイタリア・ミラノで開かれる国際スタンダール学会のために用意していたが、1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった
ロラン・バルト - Wikipedia
日本語訳には多少の表記ゆれがあるが、 本ページのタイトルは以下に従ったhatori.icon
ひとはいつも愛するものについて語ることに失敗する : 1985-10|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
「人はつねに愛するものについて語りそこなう」とも訳される
こちらはテクストの出口【新装版】 | みすず書房の第1部第13章のタイトルである
本書は、作家論と《イメージの周辺》を扱った批評的エッセー18篇を収める。母親の死を契機に自らをプルーストの体験に重ね合わせて語る興味深いプルースト論、バタイユ文学への深い理解に満ちた「テクストの出口」、惜しくも遺稿となったスタンダール論をはじめ、大学制度批判としての「作家、知識人、教師」「ゼミナールに」、またミシュレやブレヒトの再読、さらに無名のF・Bやサルドゥイ、ルノー・カミュなど、わが国に余り知られていない作家の選び方も刺戟的である。執筆された時期、対象となった作家や思想の多様性のために本書の18篇は、バルト自身の多様性と思考の流れ、さらには現代という時代の多様性を知るのに恰好のエッセー集となっている。
テクストの出口の内容に関しては、以下のブログも参照のこと
Les yeux clos: 嘘によってしか愛するものを語ることはできない
関連しているように思う話で芥川龍之介の僻見の一節があるcFQ2f7LRuLYP.icon
どんなに好きなものについての特色を話しても、完全に「何故好きなのか?」ということには答えられない