ベンジャミン・リベットの実験
手首を持ち上げるよう被験者に指示する。いつ手首を動かすかは被験者の自由だ。我々の常識では、まず手首を挙げる意志が起こり、その次に手首を動かすための信号が関係器官に送られ、少ししてから手首が実際に動く。ところが実験によると、手首の運動を起こす指令が脳波に生じてしばらく時間が経過した後で意志が生じ、そのまた少し経ってから手首が実際に動く不思議な結果になった。 つまり手首を動かす指令が無意識のうちに生じると、運動が実際に起きるための神経過程と、手首を動かそうという「意志」を生成する心理過程とが同時に作動し始める。 自由に行為すると言っても、行為を開始するのは無意識過程であり、行為実行命令がすでに出された後で、「私は何々がしたい」という感覚が生まれる。ここで問題にするのは身体の運動が何気なしに生じ、それに後から気づくという事態ではない。 自由にかつ意識的に行為する場合でも、意志が生じる前にすでに行為の指令が出ている。だからこそ、この実験結果は哲学や心理学の世界に激しい衝撃を与えたのである。 ⇧『 増補 責任という虚構 』小坂井敏晶p051
他、Web記事リンクを以下に貼る
⇧「心は対象(相手)に対して感じるものであり、他者がいなかったり、言葉がなかったりしたら心は生じない」と論じた ⇧割と珍しい主張。注目に値する
⇧(関連リンクが上記記事のページに多数あるため、リンクたどって読むのが楽しい)
他、関連がありそうな書籍(二冊ともこのページのメイン記述者は未読)
『 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。 心理学的決定論 』 (光文社新書) 新書 – 妹尾 武治 (著) 『 僕という心理実験~うまくいかないのは、あなたのせいじゃない 』 単行本(ソフトカバー) – 妹尾 武治 (著)