MOTアニュアル2024こうふくのしま
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思えば写真では伝わらない作家ばかりだ。川田知志の作品は部屋の壁が丸ごと壁画になっていて、部屋に入った時の迫力と漆喰の質感は写真にうつらない。絵画のままインスタレーションの入り込む作用を与えるような作品で、部屋全体に絵があるのに部屋に何もない感覚は奇妙、その後のメイキングを展示した部屋も興味深く面白かった。
フレスコ画
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臼田良平のガラス作品もまた一見すればポイ捨てされたプラスチックゴミなのだが(それを切り取って美術館に持ってくるだけでも面白い)近づけばそれは美しい輝きを持つガラスで、“偽物”であることがわかる。作者は道端でプラごみを見つけると写真を撮るらしい。つまり作品のもとになる本物は街中にある。次、プラごみを見た時に美しいと思うことができるようになってしまった。
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庄司朝美のアクリル作品も透明なメディウムに絵の具を載せるという作り方であるから、見る角度によって若干見え方が異なる。その視差効果が特有の質感を生んでいた。天井近くの梁にカラスを見つけた途端、作品の範囲が広がり空間ごと包んだようだった。絵画からインスタレーションへ、鑑賞者の体験を操作すれば作品の性質を変えることができることを知った。この場合、不可逆だが。
清水裕貴の大連の作品は正直なところ前提知識が足りてなかったのか難しい部分が多かったが、東京湾で撮った写真を中国の大連の海に浸すという試みが面白く、見た目も朽ちたエフェクトになっていて良かった。
MOTアニュアル
かなり面白かった。
2024年12月14日(土)- 2025年3月30日(日)
東京都現代美術館