小野まりえ 「私を隠すなら 私の中に」
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人間ではなく犬に見てもらうことから始まり、原始的な感覚が作品に落とし込まれていた。卵の殻を使ったインスタレーションでは、生物から切り離された死体と呼べないものに目を向け、人間-動物-非生物のカテゴリーをボカす。出口にある絵画では、厚みのあるメディウムに残った人間の手形と犬の足跡が人間中心ではない芸術を模索していた。床に立てかけてあったり、倒してあったりするのは人間ではなく、例えば犬が見やすいように置かれていたのかもしれない。しかし、おそらく人間ばかりが見にきてはいるだろう。それもまた文章にあった「脱人間中心主義」へ考えを巡らせることになる。 2025年6月6日(金)〜2025年6月15日(日)