PowerPointは文脈と結びつくタイプのデジタルカード
#163:カード法について
1:13:51
(倉下)(「しかし」のようなカードをデジタルツール上に)作ったとしてもやっぱりある順番に配置しないと意味をなさないカードじゃないですか。文脈に置いて初めて意味をなすけど、でも実際のあの手のカードは文脈から独立して存在するカードを書きましょうというわけですから、そもそも思想が相容れないというか。
(Tak.)そうですね。だからそういう、そのカードに相当するような自由なバラバラの紙、紙というか、そういう使い方が今一番されてるのってもしかしてパワポじゃないかと思うんですよね。
(倉下)あ~、そうかもしれませんね。
(Tak.)ちゃんと作り込んだプレゼン資料じゃなく、文字だけで並べていくタイプのプレゼン資料というかスライドみたいなときに、「しかし」のスライドってありそうじゃないですか。(中略)だからあれがもしかしたら現代のカードになり得るのかもしれないと思うこともあります。
カードは粒度の揃わない情報を統一的な形式で扱えるので「しかし」とだけ書いたようなカード(=カードとカードの間に文脈を作るもの)を作ることも可能だが、一般的な(特にデジタルの)カード法というのは文脈からの独立のためにカードを作ることが目指されているのでそのような役割のカードには居場所がない。
その中で、デジタルツールで今最も「しかし」的な使い方がされているのがPowerPointなのではないか、という話。
のらてつ.iconこれってつまり、文脈依存型のカード法みたいなことか。理想を言えば、文脈から自由にカードを作れた上で、「しかし」のようなカードを用いた文脈依存の配置をするビューがあったらいいということかもしれない。今使っているSoulLinkMapはそのあたりが解決されているような気もする。