Thingsを道具と訳した時、なぜ私は疑問に思ったのか?
Things をなぜ「道具」と訳すのかと疑問に思ったのは、下記の引用箇所を思い出したからです。
英語の名詞は「物」を指示します。ただし、ここで言う「物」とは、「存在物全般」を意味します。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 446-447). Kindle Edition.
一方、日本語の名詞は、「物」ではなく、「事」を指示します。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Location 449). Kindle Edition.
英語は世界を「モノ」的に捉え、日本語は「コト」的に捉えます
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 480-481). Kindle Edition.
では、全てを「モノ」的に捉える英語の世界観とはどのようなものなのでしょうか。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 506-507). Kindle Edition.
まず「モノ」がポツンと存在し、世界はそれを中心として、あとから形作られていくのです。そして、全てが「モノ」的であるということは、全てがアルかナイかの二元論に還元され得るということでもあります。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 526-528). Kindle Edition.
英語は、アルかナイかという二項の絶対的な対立の間で世界を捉える言語
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 528-529). Kindle Edition.
英語の世界では、まず自己が発見され、その周りには何があるのか、そのまた外側はどうなっているのかと、遠心的に広がっていきます。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 560-561). Kindle Edition.
世界が未確定の保留状態のまま、まず「我」が最初に確定されていく。どうやらそれが、英語の自己認識であるようです。
松井力也. 日本人のための英語学習法 (Japanese Edition) (Kindle Locations 547-548). Kindle Edition.
"Things that make us smart"には、デカルト"I think, therefor I am." が前提としてあるのでは?
私たちがThingsを発見し、それらが私たちを賢くする。
もちろんそれらは「道具」である場合もあるだろうが、その名称に分類されるものに限定できるのだろうか?