乙部融朗
読み:おとべ ゆうろう ?
僧侶、アマチュア数学者。故人。(1925-2007)
多胞体の研究、また多胞体(の投影図)の精巧な金属模型を制作していたことで知られる。
独自の造語が多い。
a-b 柱を造語した。
「端欠」は切頂、「点囲図」は頂点図形。
「射」「葉」「吊」は、佐藤郁郎の解読するところによれば多胞体の頂点に集まる辺・面・3次元胞の数をさすという。
「拗台」は江戸時代にも3次元図形での使用例がある語だが(cf. 『多面体百科』)、意味にはどのような違いがあるのだろうか?
本業は僧侶だった。東京都の円通寺にて住職を長く務めた。
文献
佐藤郁郎のサイト内を検索するのが手っ取り早いだろう。いくつか抜粋すると
佐藤郁郎: ポリトープを巡る人々(その5), (2019)
顔写真、正120胞体の模型、正600胞体の模型
「YURO OTOBE」という署名がある
乙部融朗, 佐藤郁郎: 4次元図形の基礎雑学, (2006)
貴重な本人の文章
佐藤郁郎: 乙部融朗遺稿集, (2014)
ほか、4次元図形に関する日本語の書籍に時折登場する。
宮崎興二の本では a-b 柱の話題の段になると高確率で乙部氏の紹介が添えられる。
珍しいところでは、模型の保管に携わったことのある河野俊丈が、模型の写真を『結晶群』(2015)の5.2節に掲載している。
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