基準を満たしているかがレビューで、どのようにあるべきかが批評
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「業界」とかの慣習に染まってしまっている人の考え方を変えることは不可能なので若い人や趣味人に対してのみ言いますけど、この商品はいろいろ美点がある・欠点があるから答である・ない、というのが「レビュー」ね。なので、メタスコアが90点超えてたら名作かっていうと、必ずしもそうじゃない。
レビュー(review)はその媒体ごとに設定された基準に従って納品するから、一応メディアごとに秩序だった基準があることになってる。それに対する批評(critique)ってのは文化なり芸術史なりに対する作品の位置づけを個々の著者の責任のもとに書いたものなの。点数とか、この週末に遊ぼうとかは言わない。 両者の性質は似ているようでいて根本がちがうので、たとえば批評家からしたら、メタスコアが高いからこのゲームはいいゲームだって言われても困るのね。僕はもう、それらのちがいがわかる人に向けた仕事しかしたくないですね。 「スコアをつける行為(= レビュー, 評価)と良いものかどうかは関係ない」というスタンス
レビューっていうのは、たとえとしては、学生に課したレポートを、ある基準に従って採点し、単位を出す行為と同じである。批評というのは、なにかの作品なり現象なり、対象は色々あるのだが、とにかくそれが何であるのかを自分の力でなんとか言葉にしようとする営為である。まったく性質が違う。