ビジネス戦略としてのオープンソース化
public.icon
オープンソースプロジェクトの目標を分析する
自社の製品がこの新しいプラットフォームをどこまで実装しているかをもう一度考え直してみる必要がある ──
そのようなプラットフォームを所有することが、自社の利益に本当につながるのかについて自問してみる必要がある ──
自社の製品とサービスの総体、つまり総収入が、そのプラットフォームにどれだけ依存しているのか ──
具体的な例に移り、データベース関連の会社を経営していると仮定する
収益の内訳は以下の通り
40%データベースソフトウェアの売上
15%サポートサービス
10%コンサルタント業務
10%アプリケーション速成開発ツール
10%グラフィカル管理ツール
10%ユーザが利用可能なライブラリ
15%マニュアル販売/講習会
この状況で、「データベースソフトウェア」を無料配布(OSS)にしてしまうと、収益の40%を手放すことになるw しかし...
まず第一に、データベースは、(大手コンピュータ販売チェーン店の)CompUSAから買って、マシンにインストールし、それで終わりというような種類のアプリケーションではない。サポートも必要とされる。コンサルテーションも必要とされる。つまり、顧客は、あなたの会社の提供する各種サービスを必要としている。現に、いままで大金を支払っていたデータベースソフトウェアが無料になったことで、その他の関連サービスに対してもっと高い代価を請求することができるようになるのである。
最初ぐらいは無料にしたところで、それらを利用できる人たちじゃないと価値がない
ほとんどの人はそれらを "OSSの部分だけでは" 使いこなせない
まり、粗っぽい計算でいっても、データベースを無料にしたり安くしたりすることで、導入ベースが二倍になり、そして、顧客がコンサルティングやサポートや開発ツールやライブラリなどに以前と同様の関心を示せば、総収益は20%増えるのである。