エリノア・オストロム
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オストロムは公共財およびCPRの自主管理(セルフガバナンス)において、長期間持続する制度には、次のような設計原理があると論じた1。 境界:CPRから資源を引き出す個人もしくはその家計とCPRの境界が明確である。
地域的条件との調和:専有ルールが供給ルールと調和している。
集合的選択の取り決め:運用ルールの影響を受ける個人の大多数は、運用ルールの修正に参加できる。
監視:CPR条件と専有者を検査する監視者は、専有者に対して責任がある。
段階的制裁:運用ルールを侵害する専有者は制裁を受ける。
紛争解決:専有者間もしくは専有者と当局者の紛争を解決するために、安価な費用の地方領域に接する。
組織化する権利の承認:制度を構築する専有者の権利は、外部の政府当局によって異議を申し立てられない。
組み込まれた事業:より大きな体系の一部であるCPRsに関しては、専有、供給、監視、強制、紛争解決ルールは多層の事業で組織化される。
ロサンゼルスの地下水の自主管理をはじめとするフィールド環境と、ゲーム理論を用いた実験環境において、森や湖などの共有資源(コモンズ)を効率的に管理できることを明らかにした。自主管理の協力行動を繰り返しゲームで説明した研究は、制度の自己組織化とも関連する2。