有害な男性性
トキシック・マスキュリニティ
男らしさにまつわる規範、期待、慣行のうち、特に有害で不健康なものを指す
この用語は、問題の対象が有毒な特定の男性性であること、つまり、不健康であったり、抑圧的であったり、危険であったりするような、特定の規範や慣習があることを強調している。男性性の規範や理想は多様であり、それらの規範や理想が実際には健全である文脈や文化もある。
この用語は、男性であることが根本的に間違っていることを意味していない。しかし、男性のあり方のある特定のバージョンには、根本的に間違ったものがある。
引用:https://xyonline.net/content/toxic-masculinity-primer-and-commentary
トクシック・マスキュリニティという言葉は、1980〜90年代にアメリカで流行したミソポエティック男性運動の中で現れたとされている。ミソポエティック男性運動は、『アイアン・ジョンの魂』の著者で詩人のロバート・ブライが提唱した。
トキシック・マスキュリニティに関わるミソポエティック男性運動最大の問題は、「真の男性性」という言葉にも表れているような本質主義的な態度だ。2019年のThe Atlanticの記事によると、R.W.コンネルの議論以降、男性性は階級、人種、文化、セクシュアリティなどの要因によって形成される複数的なものであり、「真の男性性」を定義する基準は時代や場所などで大きく異なる。つまり、男性性を特定の性質でもって定義することは、結果的にトキシック・マスキュリニティが指摘するような問題を温存する方向に働きかねない
引用:https://www.washingtonpost.com/archive/lifestyle/1991/02/03/mens-movement-stalks-the-wild-side/83d3e85f-1384-484c-8e43-c4e30e1229f4/
本質主義の是非は本来性についての議論と近しい
本来性への批判は暇と退屈の倫理学でもあったtasshi22.icon