リア王
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気になったこと
自然観の転倒
位階序列(つまり階層制、ヒエラルキー)によって支えられた第一の自然
大宇宙の中で規定付けられた、神を至高とする価値体系に支えられている
これを第二の自然として捉える
王位への敬服、父への率直かつ無垢な愛が表象。グロスター・エドガー・コーディーリアなど
当時の自分を支えていた自然観を打破され、狂気に駆られた
cf.庶子であったエドマンドが、嫡子のエドガーと父グロスターを追いやり、後天的に王位を狙う
当時、「新人類」とされた存在。近代自然科学の宇宙観。コペルニクス的転換の象徴
善悪の基準のない相対性
コーディーリアの死・自身が死ぬ前に明察に導かれたリア
内在している「自然」が各人により相反する中にあって、人はどう救いを求めるべきか
自分の価値観(自然観)を破壊されるような経験をしたときにどうやって明察を見出すか
王を「狂気」「阿呆(狂気への最後の材料)」へと誘った
既存の自然観(第一の自然)のみでは辿り着けない存在
参考:
「リア王」岩波文庫 野島秀勝訳