部分の総和だけでは部分同士の相互作用を取りこぼす
部分の総和だけでは部分同士の相互作用を取りこぼす
要素の集合で考えると確かにそうなのだが、要素同士が相互作用しあうモデルを考えると話が変わる
たとえば
2物体間で重力相互作用が働くモデルの運動は厳密に解析可能だが、3物体に増えるととたんに解析困難になる
特殊な場合の厳密解はいくつか見つかっているが、どう考えても個々の運動からは想像できない軌道を成していることがわかる
このことからも、要素の単なる集合・重ね合わせだけではわからない性質が存在することが直感的に理解できる
(完全にイメージや感覚の話なので、直感的という言葉で曖昧にぼかさざるを得ないtakker.icon)
膨大な量の粒子の相互作用の結果として、渦などのカオス現象が発生する
これは個々の粒子だけでは決して現れない性質
複雑なものを小さく単純な要素に還元して調べ、それらを統合すれば元の複雑な全体を知ることが出来るとする立場を要素還元主義という しかし現実には、要素同士の相互作用があるため、要素の集まりでは全く予測できない現象がおこる
ミクロ経済学とマクロ経済学、化学と生物のようにスケールの大きさで理論の枠組みが変わるのは、ミクロな要素の集合ではマクロを説明し切れないから この説明はずるいかなtakker.icon
もっと正確に書くなら、simulationが現実的でないから、かな
まあでも厳密解を求められないのは確かなんだよな
数学的には、線型なら部分から全体を求めることが出来るが、非線型だと特殊な場合を除いて不可能か非常に困難になる
線型の場合は逆行列の導出や行列の対角化に持ち込めるので簡単に解析できる 非線型なモデルも、2次以上の項を無視することで線型モデルに近似できないこともない
ただし、本当に近似しても精度が落ちないかどうかを確かめる必要がある
ここを飛ばして要素還元主義に突っ走ると痛い目にあう
痛い目を見て反省し始めたのが、歴史でいうとだいたい実存主義の登場からWW2以後のどこか