SoM2-2022S-10
目標
10.土圧  地下水面をもつ擁壁の土圧・水圧の求め方を説明できるようになる。
内容
前回予習したところの復習
Coulomb土圧からRankine土圧を求める
Coulomb土圧はRankine土圧の一般系なので、Coulomb土圧からRankine土圧の全土圧を求められる
土圧分布は無理takker.icon
Rankine土圧では垂直擁壁と水平地盤で考えるので、以下の条件を代入する
$ Q_{a\atop p}=\frac12\gamma_t H^2\left(\frac{\sin (\omega \mp \phi)}{\sin \omega\left(\sqrt{\sin (\omega\pm \delta)} \pm \sqrt{\frac{\sin (\phi+\delta) \sin (\phi \mp \beta)}{\sin (\omega-\beta)}}\right)}\right)^2
$ \beta=0(地表面が水平|地盤傾斜なし)
$ \omega=\frac12\pi(擁壁が垂直)
$ \delta =0(擁壁に全土圧が直交する|剛擁壁の摩擦角なし)
$ \implies Q_{a\atop p}=\frac12\gamma_tH^2\left(\frac{\cos\phi}{1\cdot\left(\sqrt{1} \pm \sqrt{\frac{\sin\phi\sin\phi}{1}}\right)}\right)^2
$ =\frac12\gamma_tH^2\left(\frac{\cos\phi}{1\pm\sin\phi}\right)^2
$ =\frac12\gamma_tH^2\frac{1\mp\sin\phi}{1\pm\sin\phi}
$ \because \left(\frac{\cos\phi}{1\pm\sin\phi}\right)^2=\frac{1-(\sin\phi)^2}{(1\pm\sin\phi)^2}=\frac{1+\sin\phi}{1\pm\sin\phi}\frac{1-\sin\phi}{1\pm\sin\phi}=\frac{1\mp\sin\phi}{1\pm\sin\phi}
$ = \int_0^H\frac{1\mp\sin\phi}{1\pm\sin\phi}\gamma_t z\mathrm{d}z
$ = \int_0^H\sigma_{h{a\atop p}}\mathrm{d}z
粘着力0のときのRankine土圧合力の式に帰着した
埋設管の鉛直土圧
水平土圧でないことに注意
種類
埋設管の上が沈むか、それ以外が沈むかで分類される
溝型変形
よく道路工事であるやつ
埋戻し土のほうが原地盤より柔らかい(十分転圧されない)ので、沈む
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突出型変形
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新しく埋め立てすると、こういうことが起きる
埋設管によってそこだけ固くなるので、周囲が沈む
埋設管がある場合の鉛直応力(鉛直土圧)を求める
力の釣合
$ 2b\mathrm{d}z\cdot\gamma_t-2b\mathrm{d}\sigma_v\pm2\mathrm{d}f=0
上が突出型
下が溝型
摩擦力の向き
溝型が-
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突出型が+
https://kakeru.app/a63e20e118fb77bddc40ac85360f6bb0 https://i.kakeru.app/a63e20e118fb77bddc40ac85360f6bb0.svg
$ \therefore \sigma_v=\frac{\gamma_tb}{K\tan\delta}\left(e^{\pm\frac{K}{b}\tan\delta\cdot z}\mp1\right)
溝型変形のときは、摩擦力を経由して土圧が逃げるので、静水圧分布より小さい土圧しかかからないようになる
突出型で土圧分布が急激に大きくなる点が注意
新しいインフラ整備で埋設管を地表から深いところに埋めてしまうと、埋設管に大きな圧力がかかって壊れてしまう!
今日は予習で支持力もやるらしい
前回までと打って変わって、忙しくなっている
完全弾塑性
応力-ひずみ曲線の弾性域が線型で、塑性域が傾き0の直線であるもの
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土の場合は、剪断応力についてこれを考える
強度$ fは土の剪断強度になる
以下、粘性土について考える
完全弾塑性な半無限弾性地盤では、Boussinesq解が成り立ち、任意地点での$ \sigma_-について以下が成り立つ
$ \sigma_-=\frac{p}{\pi}\sin\theta_0
$ \sigma_-:最大剪断応力
偏差応力tensorの固有値と等しい
$ \theta_0:荷重の両端から土要素を結んだ線が作る角度
https://kakeru.app/9ae35c02fbb26bf040774dd27b182600 https://i.kakeru.app/9ae35c02fbb26bf040774dd27b182600.svg https://kakeru.app/865957efe43bed95d0c6327927f1318c https://i.kakeru.app/865957efe43bed95d0c6327927f1318c.svg
$ \argmax\sigma_-=\frac12\piなので、半無限弾性地盤中で偏差応力が最大になる地点は、半円上(圧力球根?)である
https://kakeru.app/72285258d20b8e97defbb2333b8ff218 https://i.kakeru.app/72285258d20b8e97defbb2333b8ff218.svg https://kakeru.app/e43e9587b74f56c82a7d75b9137a1336 https://i.kakeru.app/e43e9587b74f56c82a7d75b9137a1336.svg
この地点が一番初めに降伏点Aに到達する
このときの表面荷重を降伏荷重と呼ぶ
$ p=\pi\sigma_-
破壊ではなく降伏?takker.icon
すべり面はまだ生じていない?
塑性領域が伸びているということ?
弾塑性変形状態
降伏荷重より表面荷重をさらに増やしていくと、塑性領域が徐々に拡大していく
https://kakeru.app/9ee7e70f7b775ff5ac41865395b8149c https://i.kakeru.app/9ee7e70f7b775ff5ac41865395b8149c.svg
塑性すべり状態
全ての土要素が塑性域に突入する
このときの表面荷重を極限支持力$ p_cと呼ぶ
$ p_c=\left.N_c\right|_{\phi=0}c_u=\left(\frac32\pi+1\right)c_u\simeq5.71c_u
外荷重-地表面変位曲線
$ Sは沈下量
https://kakeru.app/cdfaacfc4bbac9f5ac80a4a78f3cfa4e https://i.kakeru.app/cdfaacfc4bbac9f5ac80a4a78f3cfa4e.svg
支持力破壊の類型
全体破壊
密詰めの砂や過圧密粘土で生じる
https://kakeru.app/76b88f2c332b67c8c5a1081592a7f3a4 https://i.kakeru.app/76b88f2c332b67c8c5a1081592a7f3a4.svg
局所破壊
クリアなすべり面はでない
地表面沈下量が大きくなる
載荷荷重-沈下曲線はなめらかな曲線になる
境界が不明瞭
応力が伝達されていないのか?takker.icon
単に応力-ひずみ曲線の形状がそのまま反映されているだけっぽい
砂質土の剪断試験から得られるグラフ
https://kakeru.app/0a0a7d64b587f06d10bb0af0d0c97a91 https://i.kakeru.app/0a0a7d64b587f06d10bb0af0d0c97a91.svg
弾性係数が大きい土ほど、同じ荷重で僅かなひずみしか発生させない
逆にいうと、弾性係数が小さい土ほど、同じ荷重で大きなひずみを発生させる
だから正規圧密粘土だとずるずる沈下してからでないと塑性すべりに至らない
Terzaghiの支持力式
$ \frac{Q}{B}=\frac12\gamma_tBN_\gamma+cN_c+q_SN_q
$ q_Sはsurcharge (soil)に関わるパラメタ
Terzaghiの支持力係数
内部摩擦角$ \phiの函数
基礎底面の粗さで式が変わる
粗さで破壊形式が大きく変わるから
滑面
$ N_q=\frac1{1-\sin\phi}\exp\left(\left(\frac32\pi-\phi\right)\tan\phi\right)
$ N_c=\frac{}{}
粗面
滑面のときは、応力が地面に垂直に伝わり、円弧状に破壊する
粗面のときは斜めに伝わり、対数螺旋状に破壊する
滑面の2倍の塑性領域が破壊する
「表面荷重」「降伏荷重」「支持力」は全部「応力」のこと
慣用的に別の言葉を用いてしまっている
✅@2022-11-24T13:10D90 SoM2-2022S-10
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