2塑性域による局所破壊での支持力式
モデル
https://kakeru.app/3a7f45ee46d1ef8f1978ad597a849cfa https://i.kakeru.app/3a7f45ee46d1ef8f1978ad597a849cfa.svg
緑が主働土圧領域、それ以外は静止土圧領域
主働土圧領域と静止土圧領域との境界が不動だと考える
主働土圧領域の土要素の逃げ場がないのだがいいのだろうか?
全体破壊なら、横方向に逃げて地表面に盛り上がる事ができた
今回は静止土圧領域で囲まれているので、逃げることができない
そのまま圧縮破壊を起こすということだろうか?
動かないと仮定したのはあくまでモデルの話。実際にはすべり線ができた時点で主働土圧領域と静止土圧領域との境界は歪んでいる
ただ周囲の地盤の歪みはわずかで、ほぼ破壊していないと仮定できるから、静止土圧領域とみなして計算している
そもそも現実にこんな不連続な状況が成立するわけないのだから、あんまり深いこと考えなくていい
オレンジ線がすべり線
導出
主働土圧領域と静止土圧領域との境界で力の釣合を立てる
$ \underbrace{K_a\left(Q+\frac12\gamma_tH^2\right)-2c\sqrt{K_a}H}_{断面平均主働土圧強度}=\underbrace{K_0\left(q_sH+\frac12\gamma_tH^2\right)}_{断面平均静止土圧}
$ \iff \frac QB=\frac12\gamma_tH\left(\frac{K_0}{K_a}-1\right)+\frac{K_0}{K_a}q_s+2c\sqrt{{K_a}^{-1}}
$ = \frac12\gamma_tB\frac12{K_p}^\frac12(K_0K_p-1)+K_0K_pq_s+2c\sqrt{K_p}
$ \underline{\therefore \frac QB= \frac12\gamma_tBN_{\gamma0}+q_sN_{q0}}_\blacksquare
局所破壊は緩詰めの砂などで発生するので、$ c=0を使った ここで、
$ N_{\gamma0}:=\frac12\left(K_0{K_p}^\frac32-{K_p}^\frac12\right)
$ N_{q0}:=K_0K_p
常に$ \overline{N}_\gamma\ge N_{\gamma0}が成立するので、2塑性域モデルでは全体破壊での極限支持力のほうが局所破壊のそれよりも大きくなる