第一機械時代の理論とデザイン
レイナー・バンハム(石原達二訳),鹿島出版会,1976
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第一機械時代」とはどんな時代をさすのか
近代建築黎明期の建築史関連書籍のなかで最重要な一冊。タイトルにある「第一機械時代」とはなにか。著者のレイナー・バンハムは「第一機械時代」というのを産業革命による機械化から自動車の登場あたりまでの時代としている。西暦でいうと1800年頃から1920年代あたりまでのことになる。そのうえで執筆時点の1950年代後半を、生活に大きな変化をもたらす数々の家庭電化が登場した「第二機械時代」と定義している。
「第一機械時代」、機械の影響によって建築に関する理論とデザインに変化がではじめた。建築史でいうとちょうど近代建築の誕生にあたる。本書の特徴としてあげられるのは、建築史において重要な「文献」を時代順に観察するという形式がとられていることだ。
近代前夜からの建築史を記述するにあたり、その時代の中心的な理論や代表する建築家によって書かれた文章を参照しながら進行する。参照される文章を書いた人物がどこから影響を受けたのか、またその文章によってどのような影響をもたらしたのかということを説明していく。
目次
図版一覧
緒論 機械時代
第一部 素因 アカデミズムと合理主義の著述家たち 1900-1914年
第二部 イタリア 未来派の宣言と設計案 1909-1914年
第三部 オランダ ベルラーへの遺産 デ・ステイル 1917-1925年
第四部 パリ 美術界とル・コルジュジエ
第五部 バウハウス 新様式の勝利
参考文献表
『解説』原広司
索引
人名・建築作品
主要概念・グループ名
出版物等本文中に出てくる文献