無用の木
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無用の木
無用の木 | 臨済宗大本山 円覚寺
円覚寺の中興である大用だいゆう国師は、誠拙周樗せいせつしゅうちょと申し上げます。
周樗の「樗」とは、にわうるしとも言い、古来役に立たぬ木とされてきました。
『荘子』の中に、「樗」の話が出てきます。
「樗と呼ばれる大木があって、その太い根元は節くれ立って墨縄の当てようがなく、
小枝はかがまって定規にかからない。
道ばたに立っているのだが、通りかかる大工は振り向きもしない」というのです。
要するに無用の木なのです。
『荘子』では、「そんな木は無用なるが故に、用材として伐採されることがない。だから大木になる、
そんな大木の傍らでぶらぶらと無為に過ごし、その木の下で悠々と昼寝でもしたらどうか」と説かれています。