ポール・ロワイヤル修道院
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ポール・ロワイヤル修道院(ポール・ロワイヤルしゅうどういん、フランス語:Port-Royal-des-Champs)は、フランス、パリの南西シュヴルーズの谷にかつて存在したシトー会女子修道院であり、またそこから多くの分野での重要な学派が生まれた。現在はその跡が残されている。
ポール・ロワイヤルでの学問やジャンセニスムのために集った者の中には多くの重要な人物もおり、数学者のブレーズ・パスカルもその一人であった。彼は1657年にはカトリック教会におけるイエズス会からの批判にジャンセニストとして反駁するために『プロヴァンシアル』を著した。アルノー家からはルイ14世の外務卿となるシモン・アルノー・ド・ポンポンヌが出るなど、ジャンセニスムは隆盛を極めた。また劇作家ジャン・ラシーヌはポール・ロワイヤルで学んだ。 ジャンセニスム(Jansénisme)は、17世紀以降流行し、カトリック教会によって異端的とされたキリスト教思想。ヤンセニズム、ヤンセン主義ともいわれる。
人間の意志の力を軽視し、腐敗した人間本性の罪深さを強調した。ネーデルラント出身の神学者コルネリウス・ヤンセン(1585年-1638年)の著作『アウグスティヌス』の影響によって、特にフランスの貴族階級の間で流行したが、その人間観をめぐって激しい論争をもたらした。