スヌープ・ドッグのお料理教室
スヌープ・ドッグのお料理教室
自然とは人間がコントロールすべきもの、できるもの
ボス・ドッグがどんな人物かわからない。しかし、アメリカがどんな国であるかは分かる気がする。彼らは、料理を味付けだと考えているのだ。素材を生かすという和食文化圏に住むわたしは、自然を信頼して、味付けなどさほど重要なことではないと思っているが、彼らは自然など信用しないし、自然をさほど重要だと考えていないようだ。自然とは人間がコントロールすべきもの、できるものとおごっている。味付けこそが人間の価値と信じているようだ。
「自然とは御するもの」という考え方が欧米の中心にある、っていうのがレシピ本から浮かび上がってくるのかー
やってみる
怖いもの見たさに一つ作ってみた。
インターネットっぽさ
ゲット・ダ・チップ・フライド・チキンウィングスを使ったOGチキン・アンド・ワッフルズ。
https://gyazo.com/82adff9bf149b6ad75863926af0f9f82
鶏手羽を甘しょっぱい漬汁に一晩浸し、スパイシーなポテトチップスをバリバリ潰して混ぜこんだ衣をたっぷりまぶし、ガリガリに揚げるのだ。
できるだけ正確に再現するために、材料は富澤商店で揃えた。
期待したのは、スパイシーな辛い塩味のガリガリチキンの興奮に、甘く囁くようなメープルシロップとワッフルのコントラスト。スパイシーな刺激を甘いワッフルが慰めてくれる。ホッとしたその反動で、再び興奮の坩堝に飛び込んでしまうという地獄と極楽を往復するような体験だ。身体のことは後回し、どうしょうもなく食べたくなるやつだ。
しかし全く違ったのだ。
材料集めから始まり、正確に計量してレシピ通りに作ったから、間違いない、と思った。
しかし、予想に反して、出来上がったものは、ボス・ドッグラシからぬ、健康に留意した、減塩にもなるメープルシロップの甘さが残る日本人向けのチキンレシピになってしまった。やはり、食材にこだわっていたのは、理由があったということなのだろうか。
https://gyazo.com/7f09cedd3e52b4d8d6adfd9b5f81c3d6
さぁ、とっとと起きてクッキング始めるぜ!
監房から厨房へーー(From Crook to Cook)
「俺のキッチンに招待するぜ! 」
FROM CROOK TO CcOOK" by Snoop Dogg, photos by Antonis Achilleos and Heather Gildroy
Text copyright © 2018 by Snoop Dogg.