「チャットGPT」という表記
「チャットGPT」という表記
今話題の「チャットGPT」をはじめとする生成AI(人工知能)
毎日新聞では、
"Chat" をカタカナに
アルファベットを全角文字に
たぶんカタカナ表記に対して、ルールがあるのだと思われる
ChatGPT を固有名詞としてではなくて "Chat" という一般的に用いられる語句と "GPT" という固有の名称の合成だとみなしている
関係あるかもないかも
外来語(カタカナ)表記ガイドライン
共同通信社 記者ハンドブック
ということで、「毎日新聞用語集」を買ってみた
「外来語の用例」の中に『チャット』があった
https://gyazo.com/5e77b5672ca68a5949c6681134fabd73
https://gyazo.com/e56ae0bb946744b3026c49c519543add
用例がある、たぶんそれだけの理由で『チャットGPT』になったのではなかろうか
用例があるということは外来語として定着している、ということか
「外来語表記の原則」
原則的には、外来語として定着しているものについては、アルファベット表記ではなく、カタカナ表記される、ということのようだ
もっと古いものはそのまま日本語で表記する→「たばこ」「かるた」など
https://gyazo.com/d229e4d73bf21a347b75b16c21b9947a
外来語表記の原則
◇外来語表記の基準
普通、外来語といわれるものには次の3種類がある。
① 取り入れられた時代が古く、 国語化しているもの。
例: たばこ、きせる、 かっぱ、かるた
② 比較的に新しく取り入れられたもので、定着度が高く表記の固定化したもの。
例: ラジオ、 スタジオ、 コーヒー
③ 新しく吸収され、 まだ外国語の感じの強いもの。
例: アンチエイジング、ウェブ
①を除き ② ③ は日本語の音韻の範囲で片仮名で書く。
②は慣用が固定しているから、それに従う。
③の場合はできるだけ原音に近く、しかも日本人に読みやすい表記を用いる。 ただし、一般社会の表記が固定したものはそれに従う。
日本の新聞の歴史を考えると、だれもが読めるように外国由来の名称をを日本語表記する、というのは腑に落ちる
それが時代に即しているかどうかは、また別の話かもしれないけど
表記ゆれが原因で発生する検索の問題とか
新聞用語懇談会
用懇
新聞用語懇談会とは
全国の新聞社だけでなく、通信社、放送局が加盟するマスコミ業界団体である日本新聞協会の編集委員会の下におかれ、報道で使われる日本語に関し各社の用語担当者が議論する。「用懇」と略される。
年2回全国各地で行われる総会、ほぼ月1回、協会の事務局がある東京都千代田区内幸町の日本プレスセンタービルで行われる関東地区幹事会のほか、関西地区幹事会、放送分科会がある。
協会の用語集
日本新聞協会新聞用語懇談会編「新聞用語集」。初版は1957年刊行。常用漢字表制定の81年などに改訂、最新は緑の表紙の07年版。これとは別に、10年の常用漢字表改定に対応させた小冊子「追補版」も同年11月に出ている。
新聞・通信各社はそれをもとに独自の判断や情報を加え用語集(ハンドブック)を出してそれぞれの記者に配布している。各社の用語集改訂スパンは協会のそれより短い。
概要
カタカナ語表記の難しさ、「的を得る」を認めていない理由、日本語の全般的な基準をつくる意義――各社の担当が集まり新聞や放送の言葉遣いを話し合う「用懇」に長く参加したベテランが、新聞の用語はどうやって決まるのか、その現場を語った後編です。
「生活への入り方」で変わるカタカナ表記
軽部:いわゆるカタカナ語は、日本語になっているものとまだなっていないもの、さらにもっと新しい最近のものもある。スペルや発音通り一律に決めることはできない。どういうふうに我々の生活に入っているかによって表記が変わってしまいます。
例えばスイーツは絶対スウィーツになるだろうと思っていたら、ならなかった。生活への入り方によって一律に決められず、個別に考えるしかない。
『新聞用語集』
(新聞協会)
https://gyazo.com/25509b076a829e920c1bdaada9410015
新聞におけるカタカナ語
国立情報学研究所
カタカナ表記について
放送用語委員会(東京)
~ウェブ / ウエブの表記を検討~
カタカナ語表記は流動的である。促音がなくなったり,長音がなくなったり,どんどん変化し,前のものは古く感じられてしまう。こうしたカタカナ表記については,できるだけ世の中の先頭にいるのではなく,真ん中あたりにいる方がいいだろう。新聞協会のカタカナ語表記は世の中の先頭を行っている表記のようだ。その点でいえば,NHK はそれを追う形が適切だと思う。
「オープンAIのチャットGPT」
june29
「オープンAIのチャットGPT」という表記を見て「オープン」も同じ変換ロジックがあるのかな、と思っていました
taizooo
「外来語の用例」には「オープン」はなかったですが「情報技術(IT) 関連用語」ってのがあって、そこに "AI” がありました。だから「原理原則的には日本語に置き換える、なにかしら理由がある語句については英文字を使う」、というルールなのかも
https://gyazo.com/cc9a0dbd7911f2973465a24b2fbe7d34
https://gyazo.com/6cd4320cb76f62096112597bf8eed693
新聞はその始まりが明治なので、だれもがあまねく情報を得ることが出来るように、というのが前提になっているとすると、すべてを日本語に置き換えるというのは、腑に落ちるところではあります
june29
現代においては「OpenAIのChatGPT」ってそのまま書くのがいちばんシンプルで、まぁ伝わるだろうしいいんじゃないの、って気はしちゃいますね
taizooo
表記ゆれによる検索の問題、っていう弊害があるよねー
ただ「どうもオープンな AI を理念に謳っている企業の名前らしい」とか「よくわからんが GPT というのをチャットで使うものらしい」というのが伝わるとすると、なにが起きているのかというのは伝わりそう
新聞というのはそういうなにかが起きていることを伝える媒体であったとするならば(適当ーーー)
taizooo