シーズンを通して80%を出し続けることを目標にコンディショニングしてるんです
ジョアン:
疲れ切ってヘロヘロの状態でトレーニングしては駄目だということ。なぜかというと、まったく考えなくなるからです」
ヘロヘロの状態でトレーニングしては駄目
考えなくなるから
考える、とは?
サッカー(球技)においては、考えることが重要?
戦術、tactics
心拍が上がっている状態で正確な判断をすることは難しい
身体も正しく動かなくなる
「具体的には、一つのメニューをやるのに何秒かかるかということです。その時間によってエネルギー、ATPの消費量が変わりますよね 例えば、約12~15秒のアクションで、1度のルーティンでやれるのは3回だとします。この場合、GKが2人いれば一人のGKがやってる間にもう一人は休憩できます。
一つのメニューをやるのに何秒かかるか
ゴールキーパーのアクションは瞬発系
https://gyazo.com/d245415ffc72d88db08476f057e52df8
林:
「話題を変えて、ピリオダイゼーションする際のフィジカルの話を聞かせてください。フィジカルコンディションを1年間整えるというのは、もの凄く難しいです。例えば、戦術的ピリオダイゼーションの場合はどこかにピークを持っていくという考え方がありません。100%に持っていくとどこかで落ちてしまうので、
そうではなくてシーズンを通して80%を出し続けることを目標にコンディショニングしてるんです。要は、ピークっていうのは存在しないという考えです。ピークっていうのは短いコンペティションと長いプレシーズンがある競技で使えるものであって、
シーズンを通して80%を出し続ける
長いプレシーズンと短いコンペティションの期間がある競技
プレシーズンは短くてコンペティションの期間が長いサッカーでは、ピークなんて持ってきちゃいけないと。その話をジョアンさんにしたら、ジョアンさんは『ピークを逆に2つ作ればいいんだ』というようなことをおっしゃっていましたよね。それについてもう少し詳しく聞かせてもらえますか?」
短いプレシーズンと長いコンペティションの期間がある競技
ジョアン:
「以前は、シーズンが終わるまでより高い負荷をかけて、徐々に(状態を)上げていこうというふうにやっていました。ですが、シーズンは10カ月あります。そうするとシーズン終盤には、GKがフィジカル的にもメンタル的にも、相当疲れている状態になってしまいます。それは勝っていようが負けていようが同じです。なのでシーズン終盤、優勝や残留を争っている時に、GKがいい状態でないことが続きました。
そこでまず、シーズンを前期、後期という2つのブロックで考えるようにしました。ちょうど前半戦と後半戦の間に、例えば15日ぐらいの“休み”を設けます。休みといっても、もちろん練習はします。するんですけど、通常よりはエンタメ性のある、楽しませるようなメニューで一度負荷を下げるんです。
ただ、その『負荷を下げる』というのはメンタル的な話で、フィジカル的にはそこで極端に落とすということはありません。結局、体がいい状態でないと正しい技術を発揮できませんからね」
メンタル的に負荷を下げる
林:
「なるほど。気持ち的に10カ月は続かないのでどこかでリフレッシュする期間を作って、シーズン終盤の昇降格や優勝が懸かる時に身体的にも精神的にもベストな状態で臨めるようにするわけですね」
林:
「またフィジカルの話になるんですが、次は1週間の中での負荷について聞かせてください。ジョアンの話で面白かったのが、日曜日が試合だとすると、フィールドプレーヤーの場合、負荷がかかるのは紅白戦などをやる水曜日と木曜日。一方で、GKにとって紅白戦は負荷がかかるメニューじゃなくて、シュート練習の方が負荷が高いとおっしゃっていました。この、GKの負荷の話を聞かせてもらえますか」
ジョアン:
「GKの場合、試合中に負荷がかかっているのはむしろメンタル面です。ですから、まずは試合の翌日に試合の話をしっかりとしてあげないといけません。メンタル的にすごく消耗しているので、そこのストレスを軽減してあげる必要があるんです。試合直後の練習で心理的負担を減らしてあげて、その後がGKに一番身体的負荷をかける日になります。
例えば、土曜日に試合をして日曜日にリカバーするチームだとしたら、GKの場合は日曜日に話をしてあげて月曜日はオフ。そして火曜日は身体的に強度の高い練習をする日になります。私個人としては、GKにはジョギングして終わりみたいな日は必要ないと思っています。それよりも、(試合の)次の日はちゃんと話をしてあげるのが重要です」
table:weekly training schedule for FP
day 0 1 2 3 4 5 6
day* --- --- --- 1 2 3 4
week Sat Sun Mon Tue Wed Thu Fri
content Game Recovery Off Training Training Intrasquad game Training
林:
「なるほど。例えば、フィールドプレーヤーは試合前日も練習の負荷を落とすためにリカバリーに入りますよね。GKの場合はどうするべきでしょうか?」
ジョアン:
「あらためて最初から、順を追って説明しましょう。最初の練習日が一番(身体的)負荷が高くなります。次の日は負荷の維持になるので強度を少し下げて、3日目が身体的負荷が一番下がります。チームが紅白戦をやるからです。
次の4日目、試合前日はGKにとって負荷がかかる練習になります。ほとんどの監督がシュート練習などをメニューに組み込んでいるからです。監督はチーム全体をリラックスさせたいと考えて試合前日や2日前にシュート練習をやりますが、全てのシュートを受けるGKにとっては高負荷になるんです。その後は試合で、メンタルの負荷が最も高くなります。
GKの場合、負荷が低くなるのは紅白戦をやる時と、前日練習が軽い時です」
table:weekly training schedule for GK
day 0 1 2 3 4 5 6
day* --- --- --- 1 2 3 4
week Sat Sun Mon Tue Wed Thu Fri
content Game Recovery Off Hard continuation light Hard
後編はゴールキーパーの育成についてなので割愛