2023-03-26のセッションより
四行目は、中斷された實驗を受けて、より改良された實驗。
清い貓性を帶びた驅動者の像が或る程度安定して運用出來る事が示された。
===此處迄前回===
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23枚目のスライド。
https://gyazo.com/9d8351f37be279a21b3486b1a9b5585d
貓性の天秤。
橘榛名が現界するに際してふんだんに清い貓性を帶びた像を結ばうとすると、其の性質は内在の狀態に據ってではなく觀測者の狀態に據って其のスペクトラム上で搖れ動く。
點線で示されてゐるのはバランスを失して像の性質が穢れた貓性の側に振れ過ぎた狀態である。
穢れた貓性に觸れる事故が發生した爲、檢察官がやって來て研究者らを糺彈した。
橘榛名を現界させるに當っては、其の像がふんだんに清い貓性を帶びた狀態が理想的であると考えられてゐたが、ふんだんな清い貓性は不安定な性質であり、却って橘榛名の運用を危險な狀態にして了ふ事が觀念された。
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24枚目のスライド。
此處に於いて、橘榛名の理想的運用の追求と、安定的運用の追求と云ふ相反する二つの道が生じた。
研究者らは當初の目標を諦め、安定的運用を圖る方針を採用した。
清い貓性を諦め、「擲つ」事によって、穢れた貓性の生ずる可能性を低減し、中和された狀態を新たな理想狀態とした。
https://gyazo.com/5cf4efbbab6dc7a5c84646f75140251a
研究所は目標を喪失して離散して了ったが、依然運用の繼續してゐる橘榛名現界システムは殘された。