自文化中心主義
普段、自分の文化を絶対のものと思っていなくても、実際に異文化に出会った時、自文化の価値観でそれを判断してしまうことも含まれる。 例えば、外国に進出した企業の駐在員が従業員の多くが定時で帰宅してしまうのを見て、この国の人はなまけものだと考えるような場合である。
自文化中心主義に対して、どの文化もそれぞれの民族差別環境の中で作られてきたものであって、どちらの文化がいいということはないとする考え方を文化相対主義と言う。 19世紀の西欧に顕著な社会ダーウィニズムは、西欧文化は人類進化の頂点に位置するもっとも優れたもの、非西欧の文化は遅れた段階にある劣ったものと前提したが、後に自民族中心主義として否定された。 基本的には社会をより良くしたいという改良願望からはじまった優生学は、アメリカでは自由放任による自然淘汰が受け入れられ、ドイツでは社会管理的側面が共感を呼び、ヒトラーの政策を先鋭化させることとなった。