自動化の落とし穴
リザンヌ・ベインブリッジ(Lisanne Bainbridge)による
自動化 は、人間の仕事の容易な部分をとってしまい、難しい部分をさらに難しくしている。
システム設計者は、人間を信頼できない、非能率的なものと見ている場合が多い。
その一方で、設計者は、自動化できない仕事を人間に負わせている。
特に 予期できない 故障が発生したときに、システムを安全な状態に移行させる仕事を人間に 押しつけている。
高度に自動化されたシステムにおける人間の仕事は、自動装置が設計どおりに作動していることを確認するだけである。
このようなシステムでは、いくらモチベーションの高い人でも、長時間、監視を続けることは難しい。
つまり、どのような人間であっても、極めてまれにしか起こらない異常を見つけ出すことは難しい。
スキルを保持するためには、そのスキルを継続的に実践する必要がある。
しかし、めったに故障することのない自動化システムは、緊急時に必要なスキルを人間が実践する機会を奪っている。
その結果、人間はスキルを失い、過小評価された存在価値を正当化する能力さえ失ってしまうのである。
最終的に自動化システムは、人間の訓練に膨大な費用がかかる仕事だけを残す。
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