剣よ、かく語りき
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ピンク色のハイライト | 位置: 29
漠然とし
メモ
ピンク色のハイライト | 位置: 50
「ワシの罪を、いまさら 償えというか…… 双 つ 神 よ」 深々と、老人はため息を 吐いて、そして立ち上がる。
メモキーワードまたはフレーズ: 償う、双つ神
感情または反応: 疑問、興味、ワクワク
シーンの重要度: 謎めいた老人が何者なのか?興味を惹かれる。伏線になっている。双つ神も意味深で謎めいた言葉。なんなんだろうという気持ち ピンク色のハイライト | 位置: 92
どうしてか、涙が出た。 今にして思えば、俺は初めて見たのだ。 たった一つのものに、己の全てを 捧げた生き様を。 だからこそ美しい。じいさんの生き様の全てが、その剣にはあったから。 だから、これは必然だったに違いない。 「じいさん、俺も剣をやりたい」
メモキーワードまたはフレーズ: 涙、生き様
感情または反応: 美しい
シーンの重要度: 主人公の爺さんに対する尊敬の念が生まれた瞬間。剣を極めたいと思った瞬間であり重要度が高い。
ピンク色のハイライト | 位置: 102
剣を振るう。ただ振るうのではない。じいさんの 見様見真似 で。じいさんの教え方は──まあ、俺の育て方と同レベルだった。下手くそに振るったら、頭をコツンとやられる。それだけ。口に出しての指導なんてろくにしなかった。 でも。それは見て学べということなのだと、俺は悟った。 (俺も、あんな風に) 一振りを、ただじいさんに近づけていく。それがひたすらに難しく、同時に楽しかった。そして俺はその完成度を、じいさんに『コツン』とやられる回数で把握することもできた。
メモキーワードまたはフレーズ: 教えるのが下手
感情または反応: 驚き
シーンの重要度: 爺さんの寡黙さと主人公の優秀さ、真似て学んでいくことができる優秀さがわかる
ピンク色のハイライト | 位置: 127
何が起こったのか分からない。だが結果は明らかだった。 じいさんは、ただの 一太刀 で、あの熊を一刀両断したのだ。ぞっとするほどの 畏怖 と興奮が、俺の背を 粟立たせる。 (強すぎる……) このじいさんは人類のカテゴリーに入れていいんだろうか? その 太刀筋 はまるで見えなくて──あまりに圧倒的なその強さに、俺は無性に 憧れた。
メモキーワードまたはフレーズ: 憧れ、粟立つ
感情または反応: カッコ良い
シーンの重要度: 爺さんの強さの強調、主人公が強くなりたいと思う動機づけ
ピンク色のハイライト | 位置: 146
手が震え、足が震え、喉が 渇く。頭の中で、失敗する言い訳が何度も何度も巡った。 狼から放たれる殺意は本物で、襲い掛かるべく、少しずつ俺を包囲しつつある。初めて浴びせられる殺気に、足がすくむ。 こんなの無理だ。そう叫ぼうとも思った。じいさんに助けを求めれば、なんとかなる。……だけど。 (また逃げるのか?) 逃げて、逃げて、逃げてばかりの、十数年。 毎日木刀を振るい続けた、数年間。 変わりたいと思った。変われたと思った。逃げ続けた先には、何もなかったから。 ──もう二度と、逃げてなどやるものかと。
メモキーワードまたはフレーズ: また逃げるのか
感情または反応: 変化に対する期待
シーンの重要度: 主人公が逃げ続けていた前世を思い出し自身を奮い立たせて、おそれを克服して立ち向かう変化を見せるシーン
ピンク色のハイライト | 位置: 183
拝啓 旅に出ることにした。 お前に教えられることは、もうワシにはない。 あとは好きにしろ──と言いたいが、そういえば手紙を書いていて、お前に名をつけていないのを思い出した。 一応、ワシからはユキトの名を 贈る。名乗る名乗らぬは好きにしろ。
メモキーワードまたはフレーズ: 手紙
感情または反応: 意外性
シーンの重要度: 今まで寡黙で何も喋らなかった爺さんが初めて長い言葉を手紙という形で表現している意外性がある。主人公がこの手紙と中身を大事にするであろうことがわかる
ピンク色のハイライト | 位置: 202
それは……この山を『制覇する』ということ。
メモキーワードまたはフレーズ: 制覇
感情または反応: 発見
シーンの重要度: 山に制覇するという概念があることがわかる瞬間で、かつあえてそう表現することからそれがとてつもないことであることを予感させる
ピンク色のハイライト | 位置: 206
──このクロは、俺が森の中で拾った子狼だ。 多分、魔獣だと思う。最初に俺が斬り殺した狼と同種のやつだ。ただ違うのは、色が黒いということ。そのせいかこいつは同族から孤立し、 大 怪我 をしていたのだ。それを助けてやったら 懐かれて、今は一緒に住んでいる。
メモキーワードまたはフレーズ: 群れにいじめられる
感情または反応: 優しい
シーンの重要度: 群れに馴染めない狼を助ける心優しい部分が垣間見れる瞬間
ピンク色のハイライト | 位置: 296
その日、信じがたい連絡を受け取ったヴァイゼフ・リヴォレ陸軍中将は、手元の書類を処理しつつ、何度となく時計を気にしていた。
メモキーワードまたはフレーズ: 信じられない連絡
感情または反応: 期待感
シーンの重要度: 一体どんな大事が起こったのかそれは果たしてどのような連絡なのか?期待を持たせる。主人公の活躍の連絡?と推察するとか色々と憶測できてしまうのが楽しいシーン
ピンク色のハイライト | 位置: 303
「よく来て下さりました。お目にかかれて光栄です、老師」 「突然の訪問、失礼する」 それは、伝説に語られる 剣豪。 『剣聖』と大陸に 謳われる、唯一の人物。 ── 曰く、世界最強。 ──曰く、単独にして戦車大隊に 匹敵、いや 凌駕 すると軍の情報局が戦力評価を下した男。 武を 貴ぶ帝国において、決して 無下 にできない人物だった。
感情または反応: なるほど!
シーンの重要度:今まで語られてこなかったジジイがいったいどれほどのすごい人物なのかがここではっきりするんだなとわかる。すごければすごいほどその弟子である主人公の凄さが表現できる
ピンク色のハイライト | 位置: 322
武芸大会──帝都戦技大会は毎年秋に行われる、 双月祭 の目玉のひとつだ。 現代戦において戦車や銃といったものが登場し、主力となりつつあっても、白兵戦は極めて重要視されている。 気や魔法で強化した一剣士が、銃を装備した一個小隊に 優るのだから当然である。もっとも、それを成しえる者は極めて少数であるが。 そういう意味で、軍もまた戦技大会を注視していた。スカウトの場としてだ。 ギルドや 傭兵 もそうだろう。あるいは犯罪組織も。
メモキーワードまたはフレーズ: 銃器
感情または反応: 意外性
シーンの重要度:さらっとこの世界の世界観が語られている銃が登場する科学文明も発達した世界であること、そうであっても、一個体が対抗しうる強さも当たり前である世界であることがわかる
ピンク色のハイライト | 位置: 330
剣聖といえば、ただひたすらに鍛錬に没頭し、他者に興味を示すことはないと聞いていた。市井に姿を現すことさえ 稀 な話だ。どういう心境の変化なのだろう。 「なに、 彼奴 もそろそろ来る頃だろうと思ってな」 「彼奴……?」 ふ、と笑って、老師は茶を 啜る。 (まさか、老師の気を引く人物が……? どのような 手 練れだ?) 結局、老師はそれ以上何も 喋りはしなかった。
メモキーワードまたはフレーズ: 剣聖が人に興味を示さない
感情または反応: 嬉しい
ピンク色のハイライト | 位置: 344
また街に下りたときに売れるかもという理由で、 黒 竜 から剝いだ 鱗 も入れてある。
メモキーワードまたはフレーズ: 売れるかも
感情または反応: 絶対すごいやつやん
シーンの重要度 売れるかもというか、めちゃくちゃ高く売れるんだろうという伏線によるワクワク感がある
ピンク色のハイライト | 位置: 373
パンッ、という小さな爆発のような音が連続する。 (……銃声?) 前世の映画やテレビで見た、というか聞いた音にとても似ている。 まさかこの世界に銃があるのだろうか。そのパターンはちょっと想像してなかった。
メモキーワードまたはフレーズ: 銃声
感情または反応: 期待感
シーンの重要度: すでに我々はこの世界に銃があることはわかっているが、主人公がこの世界で銃に出会うのはまだなので、どのような反応を見せるのか楽しみ。また、主人公が銃に対応できるのか?対応できないと話にならないから対応できるのだろうけど、どのくらい圧倒するのか楽しみ
ピンク色のハイライト | 位置: 377
ば前世で最強の武器。剣と銃が戦えば銃が勝つ。それが当たり前だ。 ただ修行を続けていく中で、自分自身、前世では想像もつかないほどの強さを得たという自負もある。岩をも両断する風魔法にも耐えられる。なら銃にも耐えられるかもしれない。 (……見てみたいな) もし銃があるのなら、その威力を。その危険性を知っておきたい。 「クロ、ここにいて」 もしかしたら危険かもしれない。だからクロは置いていく。 未だ断続的に続く銃声の方向に、俺は木々の間を縫って走り出した。 ◆ ◇ ◆ 「このままじゃマズいです、先輩!」 悲鳴にも似た叫び声に、イリア・オーランドは唇を 嚙 んだ。 イリアは周囲に目線を走らせる。四人の男女──班の仲間たちは、既に限界が近い。 今日は年に一回行われる野外演習、軍事教練演習の日だ。
メモキーワードまたはフレーズ: まずいです
感情または反応: 期待感
シーンの重要度: いかにもまずそうな場面が展開され主人公との関わりが期待される。当然助けに入るのではと思う。その中でこの4人と主人公が初対面でどのような関係になっていくのか、この4人はどのようなキャラクターなのか楽しみがある
ピンク色のハイライト | 位置: 395
リリーと呼ばれた少女は、最初の奇襲で怪我を負ってしまった下級生の少女である。
メモキーワードまたはフレーズ: 怪我
感情または反応: 強くないんだな
シーンの重要度:リリーという少女の初登場シーン。怪我をしていて後輩ということであまり強くないことがわかる
ピンク色のハイライト | 位置: 401
しかし、それに反発したのは、一人の男子生徒だった。手にしたアサルトライフルを魔獣の群れに向けながら叫ぶ。 「それなら、俺も残る! 君を一人置いてなんていけない!」 「レーヴ君」 その発言は、一見すれば男らしいものだっただろう。だがそれは、実力が 伴っていれば、だ。 「悪いけど、足手まといだわ」
メモキーワードまたはフレーズ: レーブ、足手まとい
感情または反応: 調子に乗ったやつ
シーンの重要度: レーヴの初登場シーン。果敢に助けになろうとするが、イリアにバッサリ切られる
ピンク色のハイライト | 位置: 414
走り去る。 ……イリア・オーランドは、士官学院においても有数の生徒である。 特にその剣の腕は、ギルドにおいても『B級相当』とも認められるほどだ。 だが、相当、である。
メモキーワードまたはフレーズ: 有数な生徒
感情または反応: 理解、期待
シーンの重要度:イリアの説明。有数な生徒という事で学生の中では実力者であることがわかる。そんな有数な生徒で苦戦する大変な森であることがわかる。その上で主人公が後で圧倒する展開が予想され…主人公の強さが際立つシーンになっている
ピンク色のハイライト | 位置: 420
「騎士の家に生まれた者として、ここで 退くわけにはいかないわ」 それは宣言だった。彼女の心を奮い立たせるため、折れないための──たとえこれが最期になろうとも。 戦え。 逃げるな。 命を賭して。 心の奥底で 喚きたてる、悲鳴をしまって。
メモキーワードまたはフレーズ: 悲鳴をしまって
感情または反応: 怖いんだな
シーンの重要度: 気丈に振る舞ってはいても怖いんだということが伝わる表現で、誰かに助けてもらいたいということが伝わる
ピンク色のハイライト | 位置: 434
とんでもない美人だった。前世でも見たことがないレベルの。 金糸 を編んだような髪が風に舞い、切れ長の目はエメラルドのような 翠色。その顔立ちは、 土埃 で汚れていてもなお女神のように美しい。
メモキーワードまたはフレーズ: とんでもない美人
感情または反応: 羨ましい
シーンの重要度: イリアがヒロインであり、とても美しい少女であることがわかるシーン
ピンク色のハイライト | 位置: 449
に、少女は顔を引きつらせていた。 「……ハンターの方ですか?」 「ハンター?」 首を傾げると、その目にあからさまな警戒の色が宿った。 やっべぇめっちゃ怪しまれてる! 「えっと、通りすがりの者で、戦闘音が聞こえたから──あ、俺は向こうの山に住んでたんだけど」 「山? 住んでた?」
メモキーワードまたはフレーズ: 引き攣らせる、山に住んでた?
感情または反応: 驚き、
シーンの重要度主人公が異質だったんだとよくわかるシーン。山も住んでたらおかしい場所なんだろう
ピンク色のハイライト | 位置: 514
「指定禁域?」 「立ち入り禁止区域ってことだよ。まあ、実際に住んでた君からしたら寝耳に水だとは思うけど」
メモキーワードまたはフレーズ: 立ち入り禁止
感情または反応: 驚き
シーンの重要度: とんでもないところに住んでいたことが改めてわかるシーン。
ピンク色のハイライト | 位置: 574
「小屋の周りに、強めの魔物を殺して死体を放置しておくんです。アイツら案外頭がいいんで、危険だと判断して近寄ってこなくなるんですよ」 とってもシンプルな解決方法。近寄ったら死ぬよ(ガチ)戦法である! これの欠点は、毎日狩ってないとそのうち効果がなくなるのだ。あと弱い魔物じゃダメ。逆に寄ってくる。 上層あたりから強い魔物を引っ張ってきて、適当に死体を 撒いておけば、中層の魔物はまず姿を現さなくなる。当たり前だが大変臭いので、小屋から離れた位置に配置するのがコツだ。 意気揚々と語っていたのだが、 啞然 とする二人を見て、しまった、と反省した。 ここは食堂である。そんなスプラッタな話をしていい場所ではない。メシがまずくなるどころじゃなかろう。悪い事したな……。
メモキーワードまたはフレーズ: しまったと反省した
感情または反応: 面白い。笑える
シーンの重要度:主人公は食事中にするべき話ではなかったと反省しているが、そうではなくて、とんでもないことをして、対策していることに驚かれているという、すれ違いが面白い
ピンク色のハイライト | 位置: 774
──ここは■■■じゃないのに。
メモキーワードまたはフレーズ: 伏字
感情または反応: 疑問、期待
シーンの重要度: 何か訳のある場面。ここはまるまるじゃないということで、この光景が当たり前な状況があるということ
ピンク色のハイライト | 位置: 1,264
「貴様ァ! ユーグの分際で我が服を 穢すとは、許しておけんぞ!」 店の外から聞こえてきた怒鳴り声に、俺たちは思わず顔を見合わせた。
メモキーワードまたはフレーズ: ユーグの分際
感情または反応: 発見
シーンの重要度:この世界に身分制度があることがわかるシーン。また、典型的な良からぬ輩に絡まれて主人公が居合わせる場面。主人公の活躍に期待がかかる
ピンク色のハイライト | 位置: 1,354
「そう。でも邪魔。出て行って」 彼女はピクリとも表情を動かさずに告げる。 炎の魔法や、槍の豪快さとは裏腹に、なんというか表情の変化が薄い子だ。いわゆる不思議ちゃん系とでもいうのだろうか。
メモキーワードまたはフレーズ: 邪魔
感情または反応: 関係改善への期待
シーンの重要度: 最初に出会うシーン。関係値が低いことがわかる
ピンク色のハイライト | 位置: 1,938
「アイーゼ先輩のことですか?」 鼻先に先制パンチをもらい、俺はちょっと冷や汗をかきながら頷いた。 「先生がアイーゼ先輩に特別指導を始めたことは聞いています」 「特別指導というか、その」 「いえ、そのぐらいがフェアだと思います。私は長期休暇の間、ずっと指導を頂いていたわけですし」
メモキーワードまたはフレーズ: 特別指導
感情または反応: 嫉妬が可愛い
シーンの重要度: 特別に他の人を指導してることに対してイリアさんの嫉妬心が出ている場面
ピンク色のハイライト | 位置: 2,221
「たぶん、それは無理です。先生が本気で戦うような相手が、この大会に出てくるとは思えません」 私の言葉に、父も、会長も、レーヴ君たちも、誰もが言葉をなくした。 先生の実戦を初めて見たとき……助けられたあのとき、何より先に感じたものは 畏れだった。 彼は強い。──あまりにも強すぎる。
メモキーワードまたはフレーズ: 本気は見られない
感情または反応: 驚き、期待、嬉しさ
シーンの重要度: ユキトがいかに強いかを表すわかりやすい言葉