パンクガジェットの発明に関するルール
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このルールは、様々な発明品を設計開発するためのルールです。これらのルールは、発明家と技師のキャラクターは必須になります。
発明について
ここでは発明についてのルールを紹介します。これらのルールは、発明家と技師のキャラクターにとっては必須のルールになるでしょう。発明品の製作は、資料を探し、設計をし、組み上げるという手続きになります。また、このルールを用いるためには『『熱い魂』の譲渡と封入に関するルール』も参照して下さい。 参考資料と科学技術係数
発明を行う際には、いくつかの『参考資料』に当たるべきです。発明に役立つ書籍には、多くの場合、ヴィクトリア朝時代の科学技術レベルを超越した技術についての解説が行われています。そのような記述は、発明家が発明を行う際の非常に大きな助けとなるでしょう。参考資料が発明のために、どの程度の助力となっているかを示すために、『科学技術係数』を用います。この係数は、書物によって異なります。役立つ資料を発見するためには、図書館などで資料を探し回ることが必要でしょう。
資料検索
資料を探すには『検索』技能を用いることができます。キャラクターは、図書館やそれに類する施設に出向き、『検索』技能の成功ロールを行います。その時のマスター側の難易度修正は、図書館の規模や、そこで扱っている書物の種類によって変化します。
以上のようにして求められた『成功レベル』によって、入手した資料の価値が変化します。
table:資料検索結果
成功レベル 結果
0 わずかに役に立つ資料
+3 役に立つ資料
+6 とても役に立つ資料
+9〜 非常に役に立つ資料
・わずかに役に立つ資料:
この資料は、キャラクターの目標のために、わずかに役に立つ資料です。この資料の持つ『科学技術係数』は、『1D6』ポイントです。
・役に立つ資料:
キャラクターの目的のために役に立つ資 料です。この資料を用いることで、キャラクターは、『2D6』ポイントの『科学技術係数』を得ます。
・とても役に立つ資料
この資料はキャラクターに対してとても役に立ってくれます。この資料を用いることで、キャラクターは『2D6+3』ポイントの『科学技術係数』を得ます。
・非常に役に立つ資料
キャラクターが心から頼みにしてもよい資料です。この資料はたいへん多くの示唆をキャラクターに与えてくれます。『科学技術係数』は、『3D6』ポイントです。
発明品の設計
発明品を設計するための難易度は、その発明品の『超常レベル』に由来します。発明品の構築のために必要な科学技術のレベルによって、超常レベルは1〜4の値を取ります。この値の10倍、(つまり10〜40)を目標値として、機械の設計のためのロールを行います。この時のボーナスには【発明的能力】技能が用いられます。
また、資料として収集した様々な参考書籍の中に、『科学技術係数』を持つ書物があった場合には、その係数をボーナスとして足すことが出来ます。 形状による修正は、その機械にふさわしい大きさならば±0、より大きければ目標値より-5〜-15の修正を、より小さければ、機械の容量が半分になるごとに、目標値+10の修正を加えます。小さなシステムを開発するのはそれでなくとも難しいのです。
無事に設計を終了するためには、この時の成功判定の結果求められた成功レベルで、『最低限の目標を達成(0)』以上を出さねばなりません。また、成功レベル『10』を越えた時点で、設計図は『熱い魂のこもった物品』と化します。成功レベルが10であれば、こもる『熱い魂』は1ポイント、以降10ポイントごとに+1ポイントずつこもることになります。この『熱い魂』は、設計図から発明品を組み立てる時に使用されます。これは自動的(強制的)です。
超常レベル
科学秘密結社の会員や、世間から身を隠している科学者の中には、当時の科学技術を上回った理論やテクノロジーを保持している可能性があります。このような技術が、ヴィクトリア朝の科学と比較して、どの程度のレベルにあるかを示すために、『超常レベル』という概念が用いられます。『超常レベル』には、1から4までの4段階があり、全ての理論や技術はこの枠組によって示されます。それぞれのレベルが含む範囲は以下のようになっています。
超常レベル
1.
ヴィクトリア朝期の通常の科学レベル。蒸気機関を使用したメカニズムが主流。新しいエネルギーである『電気』も主流になりつつある。蒸気力を用いた印刷機械、初歩的な翼ばたき飛行機、潜水艦の実用、電気の光、蓄音機、信用できるガソリン内燃機関、航続距離の比較的長い飛行船、ぎこちなくも実用的な義手、義足。
2.
理論上は理解され得る、複雑で多機能な機械群。当時の科学力を超えるもの。電気を主流としたエネルギーとする。スピードの出る自動車、プロペラ式の飛行機、なめらかな動きをする義手、義足、映画、電波の存在を利用した機械。(鉱石ラジオなど)、仮想人格の開発。
3.
正統派科学の目から見ればオカルトの領域。疑似エレクトロニクスの実用化(導引機械)。より高度な電気製品の製作、液晶を用いた表示方式。重力に克つことができる機械。音声認識機械、非常に高性能な義手、義足、ジェットエンジンを発明できる。当時から100年後の世界で実用化以上のレベル。
4.
当時の科学力からすれば魔術としてしか思われないような機械。神経組織と機械との有機的結合、『心』を持つ機械、完全な重力制御機械、遺伝子制御のための機械群、人間と何ら変わることのないアンドロイドetc...
例:
季節外れの暑さに悩む発明家のオースティン・ハワード DXは、電気扇風機を発明しようとしています。まだまだ一般的ではない電気を利用しているため、超常レベルは2です。したがって、発明の目標値は20となります。
ハワードの発明的能力の技能レベルは7です。また、基本となる能力値(感応)は8です。合計すると15になります。これに2D6を足したものが達成値となり、目標値20を越えれば成功です。
しかし、20-15=5となり、2D6でも越えることができるでしょう。しかし、どんな発明も手を抜かないハワードは、より素晴らしいものを発明しようと資料を探そうと、研究所の山のような書棚から必要な資料を得られるか『検索』することになります。
ハワードの【検索】技能はレベル6です。能力値は8で合計14です。確実に検索するために、『熱い魂』を使うことにします。
ハワードの熱い魂は4ありますが、絶望の危険がありますので今回は2個使うことにします。ハワードが発明しようとしているのは超常レベル2であり、専門的な資料は探せば見つかることでしょう。
GMは、検索の難易度を『ややむずかしい(9)』とします。2D6した結果、検索の目標値は18となります。ハワードは『熱い魂』を2個使用したので4D6+14で18以上を出さなければなりません。出目は16(2・4・5・5)でした。達成値は30で+12となります。基本ルールブックの資料検索から『非常に役に立つ資料』が見つかったことがわかります。ハワードは3D6の『科学技術係数』を発明の設計に使うことができます。科学技術係数を求めるサイコロの目の合計は15でした。技能判定値15+科学技術係数15=30となり、すでに『成功レベル』は+10となっています。しかし、どんな時にも手を抜かないハワードDXは、この発明を素晴らしいものにしたいので『熱い魂』を4個全部使うことにします。6D6となり期待値は21。+30を越えます(もっとも絶望する確率も増えますが)。
オースティン・ハワード DXは、高々とあげたダイスを振り落としました。
出目は23(1・3・4・5・5・6)。達成値は53となり、思う以上の発明になったようです。
さて、この素晴らしい発明は達成値+31を記録し、目標値を30も越えています。装飾文様で飾られた美しい設計図は+3の『熱い魂』が籠もった物品となり、組み上げられるのを待っています。
さて、この設計図を組み上げるための目標値は、設計時の達成値となります。つまり53となったわけです。
設計仕様:
名称:電動扇風機 DX
発明者:オースティン・ハワード DX
超常レベル:2
用いた資料:非常に役に立つ資料
科学技術係数:15
設計レベル:53
熱い魂:+3
特徴:電気を動力とする扇風機。風量調節・自動電源停止タイマー付き。
発明品の製作
以上のような手順で『設計』された発明品は、技師達の手によって、組み上げられます。そのためには、『メカニック』技能によって、成功ロールを行わなくてはなりません。これが『製作』の過程です。発明品の製作のための成功判定は、設計の達成値を目標値として行われます。目標値は『設計』の際の目標値と同じ値になります。製作のために必要となる技能は、【メカニック】や【エンジニアリング】技能です。
設計図から発明品を組み立てる者は関連技能判定時に、設計図にこめられた『熱い魂』を加えて判定することになります。この判定で『絶望』した場合、通常の『絶望』とは異なり、キャラクターは設計図を引き裂く・破るなどの行為を行うことになります(キャラクターに『絶望』の結果は適用されません)。成功判定で成功すれば設計図から発明品を組み上げることができます。失敗の場合は、組み立てられませんが、設計図は手元に残ります。同じ設計図で同じキャラクター(PC・NPC)による判定は1セッションにつき1度とします。また製作した発明品の質は、『成功レベル』によって示されます。その基準は以下の表に示される通りです。
table:成功レベル
成功レベル 結果
0 ぎりぎり
+3 普通
+6 良い
+9〜 すばらしい
ぎりぎり:
その品物はかろうじて使用に耐えることができます。最初の数回は上手く働きますが、それ以降は何らかの構造上の不都合によって働かなくなります。品物によっては、(爆発炎上したりといった)危険な場面をもたらす場合もあります。失敗とも成功ともいい難い結果です。
普通:
物品はその機能を十分に発揮します。日常的な使用にも耐えられますし、上手くいけば期待以上の働きをするかもしれません。
良い:
効率の良い発明品だといえます。形態も洗練され、機能的です。発明者が発明品に望む機能は全ておさえてあり、満足のいくものとなっています。
すばらしい:
発明者が予期していなかった作用のため、発明者にとって、より都合の良い機械となっています。それ以外は『良い』発明品と同様の結果です。
さらに、成功レベル10を越えた場合には、その発明品は『熱い魂がこもった物品』になります。成功レベル10で1ポイントの熱い魂が、20で2ポイントの熱い魂がこもることになります。
例:
さて、設計図を書き上げたハワードは、実際に組み上げようとします。ハワードのメカニック(電気機械)技能は7、基本能力値も7で技能判定値は14です。通常の判定では2D6を基準としますが、設計図に魂がこもっているので、この魂ポイントを加えることになります。5D6+14。すべて6でも越えることはできません。そこで、常に手を抜かないハワードは自分の「熱い魂」を使うことにします。もちろん、全部使用します。9D6+14。これで組み上げも楽になるでしょう。
オースティン・ハワード DXは、高々とあげたダイスを振り落とした。出目は32(1・3・3・1・5・4・5・4・6)です。判定値は46。失敗です。しかも、よく見ると絶望しています。ハワードは「こんなもの作れるかぁ」と叫ぶと、美しく飾られた設計図を引き裂き、部屋の隅に同じように引き裂かれた紙片が積まれた山の上へと投げ捨てたのでした。
■発明品データリスト
以降に発明品のデータがリストアップされています。そのフォーマットは以下の通りです。
名称 :その発明品の名称です。
分野 :その発明品を製作する際の技能の分野です。
超常Lv:その発明品の超常レベルです。
外見 :その発明品の代表的な外見です。
効果 :その発明品の主な効果です。
副作用:その発明品を働かせた場合の副作用です。
名称<DD>電動鼠
分野<DD>時計工
種類<DD>電気
超常Lv<DD>2
外見<DD>剥製の鼠。関節の隙間から金属部分が見え隠れする。
効果<DD>
電気で動く鼠。ある程度なら使用者の指示した命令に従って行動させる事ができる。普通は群体で作られ、それぞれに「構造体の隙間を発見する」や「掌に乗る程度の小物を運ばせる」などのプログラムを仕込ませる事が可能。
副作用
本物の鼠の革を貼りつけてあるので、注意して見ないと本物と勘違いされる。もちろん、猫には見分けなどつきようもない。当然ながら蚤も付く。
設計者<DD>不詳
名称<DD>携帯用飛行船
種類<DD>蒸気
超常Lv<DD>2
外見<DD>大型の旅行鞄。
効果<DD>
開けると内臓している気球が膨らんで1人乗りの小型飛行船になる。他に燃料タンクと推進用のプロペラが付いており、鞄自体が籠となる。
副作用<DD>
気球をたたんで、鞄の中までしまうのに少なくとも30分はかかる。もちろん、気球に入れる水素は使いきりである。
設計者<DD>マリオン・マコーミック
■
名称 :蒸気馬車
種類 :メカニック(蒸気)
超常Lv:3
外見 :機械の馬に牽かれた四頭立て馬車。
効果 :
金属の筒で接続されてた金属製の馬が牽いている以外は、通常の馬車と同様である。金属製の筒は御者の手元まで伸びており、丸い罐を構成している。御者は手元で罐焚きをする必要がある。スピードは時速4マイル(15キロメートル)程度。
副作用:
実際の馬の数倍の維持費が掛かる以外には特になし。ただし御者と力強い罐焚きが必要になるであろう。
設計者:不詳
名称 :謎の小動物人形
種類 :電気
超常Lv:3
外見 :猫ともアライグマとも鼠ともつかない謎の小動物の人形。
効果 :
人間の声に合わせて、簡単な動作をして鳴き声を出す小動物型の人形。ぬいぐるみなので、多少の衝撃には耐性がある。手足は短いが、腰部のバネによって大人の肩ぐらいの高さまで跳ねる事ができる。
副作用:
この人形を間近で見ている物は、難易度修正『難しい』で【精神】の能力値ロールを行うこと。失敗すると人形に愛着を覚え、何とも幸せな気分になってしまう。
設計者:不詳
■
名称 :手回し怪光線銃
分野 :メカニック(時計工)
超常Lv:4
外見 :大型の手回しドリルのような外見。大きなハンドルが鉄の銃身に付いている。
効果 :
勢い良くハンドルを回すと、銃身の先から怪しげな光線が発射される。その場にいる者は全員『難しい』で【運度】の能力値ロールを行うこと。失敗した者は、光線を浴びてしまう。光線を浴びたキャラクターは、以下の表を振り、効果を適用すること。
1D6 効果
1 いきなりすやすやと寝始める(効果は2時間)。
2 動きが極めてスローモーになる(効果は3分)。
3 肌が紫色に変色する(10時間後に回復する)。
4 運動能力が高まる(【運度】能力値に+2 効果は10分)
5 口の中が酷く酸っぱくなる(効果は10分)。
6 過去の自分の罪を告白しはじめる(効果は1時間)。
この機械は1ターンに1度光線を発射することが出来る。発射する度に1/6の確率でハンドル部分が外れて壊れてしまう。光線が発射される毎にサイコロを振ること。
副作用:
この機械を用いる者は、怪光線を発射するごとに『難しい』で【精神】の能力値ロールを行うこと。失敗すると機械が壊れるまでハンドルを回し続けることになる。
設計者:ジョージ・エドワード
■
名称 :蒸気式拡声器
種類 :メカニック(蒸気)
超常Lv:3
外見 :巨大な喇叭の付いた蓄音機だが、歯車とクランクが飛び出している。
効果 :
一度その喇叭に向け声を貯め、声の大きさを決めて再生することが出来る。時間は5秒程度。実際には音の大きさを自由に変えられる蓄音機?
副作用:
設計者:不詳
■
発条自動車
分野 :メカニック(時計工)
超常Lv:3
外見 :巨大なゼンマイを背負ったオートモービル。
効果 :
副作用:
設計者:不詳
■
名称 :電動鼠
分野 :時計工
種類 :電気
超常Lv:2
外見 :剥製の鼠。関節の隙間から金属部分が見え隠れする。
効果 :
電気で動く鼠。ある程度なら使用者の指示した命令に従って行動させる事ができる。普通は群体で作られ、それぞれに「構造体の隙間を発見する」や「掌に乗る程度の小物を運ばせる」とかのプログラムを仕込ませる事が可能。
副作用:
本物の鼠の革を貼りつけてあるので、注意して見ないと本物と勘違いされる。もちろん、猫には見分けなどつきようもない。当然ながら蚤も付く。
設計者:不詳
名称 :携帯用飛行船
種類 :蒸気
超常Lv:2
外見 :大型の旅行鞄。
効果 :
開けると内臓している気球が膨らんで1人乗りの小型飛行船になる。他に燃料タンクと推進用のプロペラが付いており、鞄自体が籠となる。
副作用:
気球をたたんで、鞄の中までしまうのに少なくとも30分はかかる。もちろん、気球に入れる水素は使いきりである。
設計者:マリオン・マコーミック
■
名称 :
種類 :
超常Lv:
外見 :
効果 :
副作用:
設計者:
二足歩行蒸気馬
発条式冷蔵庫
蒸気機関集塵機
発条式拡声器
手回し反重力機械
犬殺し機械
地球破壊機械
夢想実現機械
狂的音楽オルゴール
巨大空中戦艦
自殺人形
地震発生装置
生誕制御装置
蒸気機関式トリップマシン
羽ばたき飛行装置
雷雲発生装置
重力制御機械
全自動式オルガン
モーターボート
殺人ロボット
機械式恐竜
化石化気体発生装置
人間発生装置
道化小型機械
自転逆転装置
■
名称<DD>
種類<DD>
超常Lv<DD>
外見<DD>
効果<DD>
副作用<DD>
設計者<DD>