人材マッチングの個別化
では、少し先の2030年、2040年、働き方はどうなっているのだろうか。
フィンランドの雇経済省の未来予測レポートによると、今後、就労時間と働き方、労働条件は各個人によってかなり違ったものになるという。その理由はこうだ。
IT技術の発展によって、仕事のやり方や中身が変化する。新しいことを学び、自己を管理し、批判的に考えるスキルが求められる一方で、現在あるスキルの多くは必要性が減少するという。そして、価値観やライフスタイルも多様化する。高齢化が進み、労働人口が減少し、移民を受け入れるだけでカバーできるものではなくなる。そうすると、企業は人材確保や生産性向上のためにも、より一人ひとりに合わせた条件を提示する必要がある。
同じように、VTTフィンランド技術研究センターも、組織の在り方は、場所や集団よりも「個」に焦点をよりあてたものに、近い将来変わっていくだろうと言う。だからこそ、経済的な部分だけでなく、雇う側も働く側もワーキングライフ(仕事+人生)を考える必要性がある。
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