ルービックキューブ群の cubie への作用
回転操作は cubie を他の cubie に移す.
このことは, 写像
$ \phi \colon \mathcal{G} \times \mathcal{C} \to \mathcal{C}
例えばエッジ cubie $ fr は回転操作 $ R によって $ ur に移る(向きに注意. $ ru ではない). このことを
$ \phi(R, fr) = ur
と書ける.
この写像 $ \phi のことを 作用 という. $ \phi(X,c) を計算することを, $ X を $ c に作用させる, などと言う.
この $ \phi は $ G の意味として暗黙にあるものだから, これを省略して, 代わりに $ X \in \mathcal G 自体を $ \mathcal C \to \mathcal C なる関数だと思うことで,
$ X(c) = \phi(X,c)
と書いてしまうことにする.
先程の様子は
$ R(fr) = ur
と書き直せる. さらにこの後に $ U 操作すると $ ur は $ uf に移る. この2つの操作を合成することで,
$ (RU)(fr) = U(ur) = (uf)
とまで言える.
次の性質がある.
$ \epsilon(c) = c
「何もしない」は「恒等写像」
$ X \ast Y = Y \circ X
$ (XY)(c) = Y(X(c))
「操作の合成」は「関数(作用)合成」(ただし順序に注意)
$ X'(c) = d \iff X(d) = c
「逆操作」は「逆関数(作用)」
以上の様子を ルービックキューブ群の cubie への作用 と呼ぶ.