ブッダの言葉
スッタニパータ
256 成果を望む人は、人間に相応した重荷を背負い、喜びを生ずる境地と賞讃を博する楽しみを修める(スッタニパータ)
250 理法のうちに安立し、まっすぐで柔和なことを楽しみ、執着を去り、あらゆる苦しみを捨てた賢者は見聞したことに汚されない(スッタニパータ)
232 彼が身体によって、ことばによって、または心の中で、たとい僅かなりとも悪い行為をなすならば、彼はそれを隠すことができない(スッタニパータ)
231 自身を実在とみなす見解と疑いと外面的な戒律・誓いという三つの事柄が少しでも存在するならば、彼が知見を成就するとともにそれらは捨てられれてしまう(スッタニパータ)
229 城門の外に立つ柱が地の中に打ち込まれていると四方からの風にも揺がないように、諸々の聖なる真理を観察して見る立派な人はこれに譬えられるべきである(スッタニパータ)
219 世間をよく理解して最高の真理を見、激流を超え海を渡ったこのような人、束縛を破って依存することなく煩悩の汚れのない人、諸々の賢者は彼を聖者であると知る(スッタニパータ)
216 自己を制して悪をなさず、若いときでも中年でも聖者は自己を制している。彼は他人に悩まされることなく、また何びとをも悩まさない(スッタニパータ)
213 独り歩み、怠ることのない聖者、非難と賞讃とに心を動かさず、音声に驚かない獅子のように、網に捉えられない風にように、水に汚されない蓮のように、他人に導かれることなく、他人を導く人(スッタニパータ)
212 智慧の力あり、戒めと誓いをよく守り、心がよく統一し、瞑想を楽しみ、落ち着いて気をつけていて、執着から脱して、荒れたところなく、煩悩の汚れのない人(スッタニパータ)
210 あらゆる執着の場所を知り終わってそのいずれをも欲することなく、貪りを離れ欲のない聖者は作為によって求めることがない(スッタニパータ)
207 親しみ慣れることから恐れが生じ、家の生活から汚れた塵が生ずる。親しみ慣れることもなく家の生活もないならば、これが実に聖者の悟りである(スッタニパータ)
203 <かの死んだ身もこの生きた身のごとくであった。この生きた身もかの死んだ身のごとくになるであろう>と、内面的にも外面的にも身体に対する欲を離れるべきである(スッタニパータ)
184 人は信仰によって激流を渡り、精励によって海を渡る。勤勉によって苦しみを超え、智慧によって全く清らかとなる(スッタニパータ)
175 愛欲の想いを離れ、一切の束縛を超え、歓楽による生存を滅し尽くした人、彼は深海のうちに沈むことがない(スッタニパータ)
174 常に戒めを身にたもち、智慧あり、よく心を統一し、内省し、よく気をつけている人こそが、渡り難い激流を渡り得る(スッタニパータ)
151 立ちつつも、歩みつつも、坐しつつも、臥しつつも、眠らないでいる限りは、この慈しみの心づかいをしっかりとたもて(スッタニパータ)
149 あたかも母が己が独り子を命をかけても護るように、そのように一切の生きとし生けるものどもに対しても無量の慈しみのこころを起こすべし(スッタニパータ)
148 何びとも他人を欺いてはならない。たといどこにあっても他人を軽んじてはならない(スッタニパータ)
145 一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ(スッタニパータ)
144 足ることを知り、僅かの食物で暮し、雑務少く、生活もまた簡素であり、諸々の感管が静まり、聡明で、高ぶることなく、諸々の家で貪ることがない(スッタニパータ)
143 能力あり、直く、正しく、ことばやさしく、柔和で、思い上がることのない者であらねばならぬ(スッタニパータ)
136 生まれによって賤しい人となるのではない。生まれによってバラモンとなるのではない。行為によって賤しい人ともなり、行為によってバラモンともなる(スッタニパータ)
135 実際は尊敬さるべき人ではないのに聖者であると自称し、梵天を含む世界の盗賊である人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
132 自分をほめたたえ、他人を軽蔑し、みずからの慢心のために卑しくなった人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
131 この世で迷妄に覆われ、僅かの物が欲しくて事実でないことを語る人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
127 悪事を行っておきながら「誰も私のしたことを知らないように」と望み隠し事をする人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
126 相手の利益となることを問われたのに不利益を教え、隠し事をして語る人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
117 一度生れるものでも二度生れるものでも、この世で生きものを害し、生きものに対する憐れみのない人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
116 怒りやすく恨みを抱き、邪悪にして、見せかけで欺き、誤った見解を奉じ、たくらみのある人、かれを賤しい人であると知れ(スッタニパータ)
112 酒肉に荒み、財を浪費する女、またはこのような男に、実権を託すならば、これは破滅への門である(スッタニパータ)
110 青春を過ぎた男がティンバル果のように盛り上がった乳房のある若い女を誘き入れて、かの女についての嫉妬から夜も眠れられない、これは破滅への門である(スッタニパータ)
108 おのが妻に満足せず、遊女に交わり、他人の妻に交わる、これは破滅への門である(スッタニパータ)
106 女に溺れ、酒にひたり、賭博に耽り、得るにしたがって得たものをその度ごとに失う人がいる、これは破滅への門である(スッタニパータ)
102 おびただしい富あり、黄金あり、食物ある人が、ひとりおいしいものを食べるならば、これは破滅への門である(スッタニパータ)
98 みずからは豊かで楽に暮らしているのに年老いて衰えた母や父を養わない人がいる、これは破滅への門である(スッタニパータ)
92 栄える人を識別することは易く、破滅を識別することも易い。理法を愛する人は栄え、理法を嫌う人は敗れる(スッタニパータ)
73 慈しみと平静と憐れみと解脱と喜びとを時に応じて修め、世間のすべてに背くことなく、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
71 音声に驚かない獅子のように網に捉えられない風のように水に汚されない蓮のように、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
68 最高の目的を達成するために努力策励し、心が怯むことなく、行いに怠ることなく、堅固な活動をなし、体力と智力とを具え、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
67 以前に経験した楽しみと苦しみとをなげうち、快さと憂いとをなげうって、清らかな平静と安らいとを得て、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
61 「これは執着である。ここには楽しみは少く快い味わいも少くて苦しみが多い。これは魚を釣る釣り針である」と知って、賢者は、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
59 世の中の遊戯や娯楽や快楽に満足を感ずることなく、心ひかれることなく、身の装飾を離れて、真実を語り、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
56 貪ることなく詐ることなく渇望することなく見せかけで覆うことなく、濁りと迷妄とを除き去り全世界において妄執のないものとなって、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
53 寒さと暑さと、飢えと渇えと、風と太陽の熱と、虻と蛇と、これらすべてのものに打ち勝って、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
50 実に欲望は色とりどりで甘美であり、心に楽しく、種々のかたちで心を撹乱する。欲望の対象にはこの患いのあることを見て、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
42 四方のどこにでも趣き、害心あることなく、何でも得たもので満足し、諸々の苦難に耐えて、恐れることなく、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
40 仲間の中におれば休むにも立つにも行くにも旅するにも常に人に呼びかけられる。他人に従属しない独立自由を目指して、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
39 林の中で縛られていない鹿が食物を求めて欲するところに赴くように、聡明な人は独立自由を目指して、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
37 朋友・親友に憐れみをかけ心がほだされるとおのが利を失う。親しみにはこの恐れのあることを観察して、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
36 交わりをしたならば愛情が生ずる。愛情にしたがってこの苦しみが起る。愛情から禍いの生ずることを観察して、犀の角のようにただ独り歩め(スッタニパータ)
34 実に人間の憂いは執着するもとのものである。執着するもとのもののない人は憂うることがない(スッタニパータ)
25 私は何びとの雇い人でもない。自ら得たものによって全世界を歩む(スッタニパータ)