論理学かんたん紹介
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推論の例
1. 全ての人間は死ぬ(人間ならば、必ず死ぬ)
2. ソクラテスは人間だ
3. なので,ソクラテスは死ぬ
選言除去,$ A\to C, B\to C, A \lor B \models C 1. 月曜日なら授業がある
2. 火曜日なら授業がある
3. 今日は月曜日か火曜日のどちらかだ
4. なので,今日は授業がある
論理学とは何をする学問なのか?
読んで字のごとく,論理について考える学問
我々が日頃行っている推論を,形式的に表すとどうなるのか?
論理式を変形したりした結果は,何を意味しているのか?
もっとマシな論理体系を構築できないのか?
論理学を学んで論理的な人間になれるか?
私感では,別にそんなことはないと思う
例えば
後で解説
論理回路,及びプログラミング言語では普通に使われる(&&, ||, !) パズル的要素が強い
次の推論は(直観古典命題論理で)妥当
$ (A \to C) \land (B \to \lnot C) \vDash \lnot (A \land B)
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古典論理
いくつかの記号と,その規則,(古典述語論理$ \forall, \existsは面倒なので省略) 命題要素記号$ p,q,\cdots ,論理式$ A,B,\cdots
論理演算子$ \land, \lor, \lnot, \to
$ \land(かつ)
$ \lor(または)
$ \to(ならば)
$ \lnot(否定)
面倒なので以下論理式を命題と言う
否定$ \lnot A(Aでない)
命題$ Aでないことを,$ \lnot Aと書く
例
命題$ Aを「ソクラテスは死ぬ」
否定$ \lnot Aは「ソクラテスは死ぬことはない(死なない)」
否定の否定は肯定になる,$ \lnot \lnot A \models A
「「ソクラテスは死なない」ことはない」は「ソクラテスは死ぬ」と同義
否定の意味付けを変えた非古典論理の一部では,これが成り立たない! 連言$ A\land B(AかつB)
命題$ Aと$ Bの両方が成り立つなら,「AかつB」と言って$ A \land Bと書く
$ A \land Bから$ Aだけを取り出して主張できる
「今日は4月6日で,かつ,今日は水曜日だ」から
「今日は水曜日だ」だけを取り出すことが出来る
選言$ A \lor B(AまたはB)
命題$ Aと$ Bの少なくともどちらかが成り立つなら,「AまたはB」と言って$ A \lor Bと書く
$ Aから$ A \lor Bを言える
「今日は水曜日だ」から
「今日は水曜日,または,今日は木曜日だ」も言える(正しい文)
「今日は水曜日,または,アメリカ人は空を飛ぶことが出来る」も言える(!)
この文は正しい,しかし,直感的には受け入れがたい…
含意$ A \to B(AならばB)
古典論理では,次のように定義される$ A \to B := \lnot A \lor B まず「AまたはB」を考える
これを「Aでない,ならば,B」と考える
他方「「Aでない」でない」なら「Aである」(二重否定) ここから考えると,「AならばB」は「「Aでない」またはB」になる
性質
前件$ Aが間違っているなら$ Bに関係なく$ A \to Bは正しい
「1+1=3」が正しいなら「1+1=2ならば1+2=3」も正しいことになる
また直感とは乖離している
古典論理の意味論
古典論理では命題$ pは真(True)か偽(false)のどちらかに判断される
判断する行為を関数$ vで表す
命題が真なら$ v(p)=1,偽なら$ v(p)=0と割り振る
論理演算子$ \land, \lor, \lnot, \toについてそれぞれどう判断するのかを定める
$ v(p \land q) = 1$ \iff$ v(p)=1かつ$ v(q)=1
$ v(p \lor q) = 1$ \iff$ v(p)=1または$ v(q)=1
$ v(p \to q) = 1$ \iff$ v(p)=0または$ v(q)=1
$ v(\lnot p) = 1$ \iff$ v(p)=0
手動で良いなら,真偽値表を書いて判断することも出来る(論理回路でやります) このように,どうやって真か偽に割り振るかを決めることをその論理の意味論と言う
様相論理
「Aである可能性がある」,「Aであることは必然だ」といった可能性,必然性を扱う論理
例
「このシステムの安全性は確実だ」と「このシステムが故障する可能性は,万に一つもない」と同義
「Aが確実だ」は「「Aでない可能性」はない」とも言える
「Aの可能性がある」は「「Aは確実だ」ということはない」とも言える
参考文献(1)
https://cover.openbd.jp/9784812221044.jpg
動画もある
https://www.youtube.com/watch?v=WX9dVW7w-mk&t=234s
参考文献(2)
頭の体操になる
おわり