直観主義論理は有限多値論理の一種ではない
$ \models A \lor B$ \implies$ \models Aまたは$ \models B
少なくとも最低どちらかは恒真である
対偶を示す
$ \not\models Aかつ$ \not\models B$ \implies$ \not\models{A} \lor B
テーゼ1.
仮定に基づいて,真理値を$ t_1,t_2,t_3とし,命題に対してそれらを割り当てられるとする.
命題変項$ p_1 \cdots p_4とし,$ A \leftrightarrow B := (A \to B) \land (B \to A)
論理式$ A := (p_1 \leftrightarrow p_2) \lor (p_1 \leftrightarrow p_3) \lor (p_1 \leftrightarrow p_4) \lor (p_2 \leftrightarrow p_3) \lor (p_2 \leftrightarrow p_4) \lor (p_3 \leftrightarrow p_4)とする
鳩の巣原理よりどれかの変項のペアの真理値は同じなので$ p_i,p_jとする $ p_i \leftrightarrow p_jは真で,よって当然$ Aも真である.
以上より$ Aは恒真である.$ \models A
他方
$ \models Aとすると選言特性補題よりどれかの$ p_k \leftrightarrow p_mは恒真である(ただし,$ k \neq m)
しかし,どの$ k,mについても,$ p_k \leftrightarrow p_mの反例モデルは容易に構成できる,つまり$ \not\models p_k \leftrightarrow p_m
これは補題に反する(6個のうち最低1個は恒真でなければならない)
以上より,矛盾が生じるので仮定が誤っていて,直観主義論理は3値論理ではない.
この議論は,任意有限個の真理値を持つ有限多値論理へと拡張できる.