Smullyanの不完全性定理のメモ
途中でこんがらがった,多分不正確
数とは自然数のことを指す.
式とは論理式のことを指したりする.
体系$ \mathscr{L}について考える
仮定1.
何らかの方法で,体系$ \mathscr{L}でこの文は真である,という判断基準を置く(タルスキー) 文とは自由変数が一つも現れない式とする
言い換えると
$ \mathscr{L}で真な文全体の集合$ \mathcal{T}というのがあって
文$ \varphiが真$ \iff$ \varphi \in \mathcal{T}
以下$ \mathscr{L}真と呼ぶ.
仮定2.
体系$ \mathscr{L}は次の性質を満たす.
証明可能な式$ \varphi_pはすべて$ \mathscr{L}真$ \varphi_p \in \mathcal{T}
反証可能な式$ \varphi_rはすべて$ \mathscr{L}偽$ \varphi_r \notin \mathcal{T}
反証可能な式$ \varphi_rとは,つまり$ \lnot \varphi_rが証明出来ることとする.
証明可能な式全体の集合を$ \mathcal{P},反証可能な式全体の集合を$ \mathcal{R}と置く.
1. 任意の式は,頑張ると数に1:1で対応させることが出来る
2. 1より,真な文集合$ \mathcal{T},証明可能な式集合$ \mathcal{P},反証可能な式集合$ \mathcal{R}は適当な数集合$ T,P,Rというものに置き換えることが出来る
3. 数集合は「自由変数が一つの何らかの式」で表すことが出来るものもある
このような「自由変数が一つの何らかの式」を言及式とする
例えば,$ \exists v_2 (v_1 = 2 \cdot v_2)とすると$ v_1は偶数全体の集合を指す(言及する)(定義している)
4. 言及式$ \varphiのGödel数を$ g(\varphi)としたとき,$ \varphiの自由変数に$ g(\varphi)を代入した結果の式を対角式と言う.
対角式は,結局の所Gödel数だけから一意に定まる.よってGödel数$ nとして$ d(n)と書く.
適当な数集合$ Aに対して,$ Aの要素で対角式となるものだけを抽出した数集合を$ A^*と表す.
$ n \in A^* \iff d(n) \in A
今考えている範囲では,対角式$ d(n)は必ず文になる.
例えば,式$ \exists v_2 (v_1 = 2 \cdot v_2)が$ 1024というGödel数を持つなら
$ v_1 = 1024とした文(対角式)$ \exists v_2 (1024 = 2 \cdot v_2)は真である.
5. 数集合$ Aに対して
文$ sのGödel数$ g(s)が$ g(s) \in Aなら$ \mathscr{L}真
言い換えると,
数集合$ Aに対して$ g(s) \in A \iff s \in \mathcal{T}
6. 数集合$ Tを指す言及式というものは作れない
「数集合$ \tilde{T}のGödel文は作ることが出来ない.」という事実から証明される
$ \tilde{T}とは数全体に対しての$ Tの補集合
つまり$ \mathscr{L}偽な式の(Gödel数の)集合である
このGödel文$ sは「$ sが$ \mathscr{L}偽なら,そのときに限り$ sは$ \mathscr{L}真である」ということを主張している
7. 数集合$ Aの言及式が存在するなら,$ AのGödel文を作ることが出来る.