1階述語論理の決定不可能性
メモ
次の命題を用意する.
すなわち$ \sf Qの無矛盾な拡大理論$ \mathsf{Q} + Tは決定不能.
3. 演繹定理$ T \vdash \sigma \to \pi \iff T + \sigma \vdash \pi Lem1
$ \mathsf{Q} + Tが無矛盾となる任意の理論$ Tは決定不能である.
proof
1. $ \sf Qは有限公理化可能だから,全ての公理を$ \landで繋いだもの$ \bigwedge \mathsf{Q}は文として取れる. 2. 本質的決定不能性より任意の理論$ Tと文$ \sigmaに対し$ \mathsf{Q} + T \vdash \sigmaは決定不能 3. 演繹定理より$ \mathsf{Q} + T \vdash \sigma \iff T \vdash \bigwedge \mathsf{Q} \to \sigma 4. したがって$ Tは決定不能である
Cor
proof:
$ \sf Qは無矛盾とすれば$ \sf Q + \emptysetは明らかに無矛盾だから,Lem1より$ \emptysetすなわち単なる1階述語論理は決定不能である.