実装や試験で役立つ物理層から見るCANの仕組み
CANバスへの接続
https://image.itmedia.co.jp/mn/articles/0809/10/ay_can05_01.gif
マイクロコントローラ(マイコン)
送信データ/受信データの処理を行う。ほかにノードの処理も行っている。
CANプロトコルコントローラ
CANプロトコルの機能を実現する(ビットスタッフィング、通信調停、エラーハンドリング、CRCチェックなど)。フィルタを搭載している。
バス送信電圧の発生、調整、動作電流の確保、配線の保護を行う。
反射電圧の抑制、バスレベルの調整用途で使用される。
図1のようにCANコントローラは、CANトランシーバを介して、CANバスと接続される。High Speed CAN/Low Speed CANなど物理層での規格の差異はCANトランシーバにより吸収される。これは、どのような物理層であってもCANコントローラは影響を受けず、CANプロトコルの仕組みが共通で使用できることを意味する。 設置形態による違い
「マイコンに外付け(スタンドアロン)」
「マイコンに内蔵」
現在ではほとんどがマイコンに内蔵(搭載)されている。
プロトコルバージョンによる違い
「標準フォーマット(2.0A)」
「拡張フォーマット(2.0B)」
この2つの大きな違いはメッセージIDの長さである。
メッセージマネジメントによる違い
メッセージの送受信に関する取り扱い方式の違い
「Basic CAN」
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「Full CAN」
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設置形態による違い
各半導体メーカーより、CANコントローラ機能を持たないマイコン向けのCANコントローラ単体製品やCANコントローラ機能を内蔵したマイコンなど、さまざまな製品が販売され、ユーザーの用途に応じたものが選択可能となっている。現在、販売されている車載用マイコンのほとんどの製品がCANコントローラ機能を内蔵しているため、CANの採用においてコストアップなどの影響は少ない。 プロトコルバージョンによる違い
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