新実存主義
第1章にてガブリエルは新実存主義の主張を述べている。
新実存主義とは、「心」という、突き詰めてみれば乱雑そのものというしかない包括的用語に対応する、一個の現象や実在などありはしないという見解である。(第一章より) 観測者がいるからヴェスヴィオ山は存在する
ポストモダン
構造主義
観念論
認識論
観測者がいなくてもヴェスヴィオ山は存在する
形而上学
実在論
存在論
ガブリエルの定義する「存在」とは縁起によって意義領野(いくつもの意味の場)に生じた現象であり、いくつもの意義領野と縁起を包括するものを「世界(無)」と定義している。
自転車は、サイクリングのために必要な物質的条件である。
自転車はサイクリングの原因ではない。自転車はサイクリングと同一ではない。サイクリングは理論的、存在論的に自転車に還元できない。
「新実存主義」マルクス・ガブリエル他 岩波新書