05389-190124 やさしくゆっくり力を抜いて「完全タッチタイピング」の習得方法
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初対面の若い弁護士と話していたら、裁判所で「タイピング音がうるさいから静かにタイプするように」と判事から注意を受けたことがあるとのこと。 タイピングは「押鍵(おうけん)」です。指先を数mm、直下に移動して戻すだけ。スッと、ほんの少し動かすだけです。「打鍵」という呼び方がいけないのかもしれませんね。「打鍵」ではなく「押鍵」です。
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喫茶店等でもけたたましい音を立てて「打鍵」している人を見かけます。タイピングの基礎を小中学校で正しく指導していないのが原因でしょう。完全なる「タッチタイピング」(一切キーボードを見ずに数字、記号まで入力できること)は現代において「(読み)書きそろばん」に相当しますから、鉛筆の持ち方、使い方、文字の書き方、書き順などと同様、小学校で(あるいは遅くとも中学卒業までに)完全に習得すべきスキルであるはず。 手のサイズがタイピングに適する小学校高学年あるいは中学校までの義務教育中に、完全なタッチタイピングを全児童生徒が身につけて「文盲率」を0%に近づけることが、社会全体の生産性に直結すると思います。多くの仕事は文章を書きます。今のところ職場で文章を書く手段はタイピングです。音声入力できない環境も多いですし、今のところタイピングに替わる文章記述方法は普及していません。
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「タッチ」タイピングです。touchです。
hit でも punch でも beat でも shoot でもありません。タッチです。
その基本をきちんと教えていないから、キーボードを「叩きつける」人や「打ちのめす」人が現れるのでしょう。そんなことしたら、キーボードが痛い。シューティングゲームを模したタイピング独習アプリなどというものがあるから、勘違いする人もいるのかもしれません。
shio.iconの周囲の方々は、だいたい3日〜2週間で完全タッチタイピングを身につけています。その訓練方法とポイントは下記の通りです。
手の力を抜いて、弛緩した状態でホームポジションに両手の10本の指を置く。
ホームポジションとは、左手が小指をa、薬指をs、中指をd、人差し指をfに置き、右手は人差し指をj、中指をk、薬指をl、小指を;に置くフォームです。親指はspaceです。
その上にタオルを掛けて、手とキーボードを覆い隠す。(最初から最後まで、タイピングしているときは常時、必ずタオルをかけ続けます。完全タッチタイピングができるようになるまで、常時、です。「最初はキーボードを見ていて、そのうちに見なくなる」などということはありません。最初から常時タオルをかけて練習することが近道です)
一切キーボードを見ずに数字、記号まで入力できるようになるまで、キー配列表を画面上に常時表示するか、プリントして画面の縁に貼ったり、キーボードの横に置く。
タイピングするときは、絶対に間違えないように、ゆっくり正確に確実に。(早くタイプして間違える事を繰り返していると間違いクセがついて結局速度は上がりません)
タイプする1本の指先だけを、入力したいキーの上までゆっくり水平移動し、次に指先を真下に数mm下ろしてキーを押下(おうか)する。(もちろんホームポジションのキーを入力するときには水平移動は不要です)
そ〜っと押し下げる。決して「打つ」のではない。「打鍵」でなく「押鍵(おうけん)」です。
昔のタイプライターは、紙に対しインクリボン越しにタイプアームを物理的に打ち付ける必要があったため、「打鍵」を要しました。shio.icon自身、小学4年生でOlivetti社製のタイプライターを使って完全タッチタイピングを習得した当時は「打鍵」していました。現代のキーボードは、タイプライターと違ってタイプアームを打ち付ける必要がない。キーを数mm押し下げるだけでいい。「押鍵」です。そーっと優しくほんの数mm、指をすっと動かせばいい。それ以上の力はまったく無意味。
押し下げたら指を真上に戻し、先ほどと逆に水平移動して、元のホームポジションに戻す。
その繰り返しです。
手の力を抜いて、弛緩。指の動きはデジタルに、水平移動→真下に押下→真上に戻す→水平移動してホームポジションに戻す、という動きをします。
それを最初はゆっくりゆっくり、太極拳のごとくゆっくりゆっくり繰り返します。決して間違えずに、確実に。絶対に早く入力しようと考えない。ゆっくりゆっくり。
ゆっくり正確に続けていると、徐々に自然と速くなっていきます。
キーボードと両手の上にタオルをかけた状態で、数字、記号まで含めたすべての文字をタイピングできるようになったら、アガリです。心配ならキー配列表を貼ったままにしておいてそれを見てもいいですが、タオルを外しても決してキーボードを見ないこと。鉄則です。
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