Istio
そこで登場するのがIstioの採用する「サイドカーパターン」。この言葉は耳慣れないかもしれないが、Java開発者にとっては「CDI(Contexts and Dependency Injection)」と同様の構成を意味するので分かりやすい。CDIでは実装クラスを直接触るのではなく、プロキシオブジェクトを触る。CDIはJavaのクラスレベルの話だが、これをサービスレベルにしたのがIstioのサイドカーパターン。すなわち、ネットワーク制御、流量制御、監視などの機能を、アプリケーションに埋め込むのではなく、プロキシプロセスとして動かす。 Googleが今日(米国時間12/11)、GKE、Google Kubernetes Engineのアップデートを発表し、それによりこのサービスに、Istioサービスメッシュのサポートが統合される。Istioのサポートは、現在ベータである。 Istioはまだ、Kubernetesが近年そうなったような高い知名度の用語ではないが、多くのエンタープライズにとって、クラウドネイティブなプラットホームを構築するための重要なビルディングブロックになっている。 Google CloudのChen GoldbergとJennifer Linが、今日の発表でこう述べている: “Istioはマイクロサービスをもっとも有効に利用するための重要な役割を担う、と堅く信じている。そのためのIstioのやり方は、優れた可視性とセキュリティを提供することによって、コンテナ化されたワークロードをより容易に扱えるようにすることだ。このたびIstioがGKEに統合されたことによって、われわれはメジャーなクラウドプロバイダーとしては初めて、Kubernetesサービスとのダイレクトな統合を提供し、コンテナのライフサイクル管理を単純化した”。