帝国三部作
『〈帝国〉(Empire, 2000)』
ネグリとハートの代表作であり、現代の主権やグローバル資本主義の新たな形態を分析。
彼らは、従来の「国家」や「帝国主義」ではなく、新しい形の権力構造を「帝国(Empire)」と呼んだ。
『マルチチュード(Multitude, 2004)』
『帝国』の続編。帝国に対抗しうる新しい政治主体として「マルチチュード(Multitude)」を提唱。
マルチチュードは、一様な「大衆(Mass)」ではなく、多様で分散的な主体のネットワークを指す。
『コモンウェルス(Commonwealth, 2009)』
コモン(共)の概念を拡張し、資本主義に代わる新しい社会的協働のあり方を論じた。
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軍事的・金融的・文化的・政治的・言語的な主権が「帝国=世界大の国民国家=ーーパックス・アメリカーナに移った様相についてーー世界の終わりの議論と関わる問題
この「帝国」が持つ制度内でしか物事を決められなくなった結果、(高度資本主義社会)構成的権力を起こす事ができなくなった社会の中でマルチチュード(=多様な群衆)の役割によって、帝国を解体しようという動きへと、ネグリとハートは誘導するする。
佐藤優が解説するように、ウクライナ戦争でロシアの国力の底力が明らかになり、アメリカがポピュリズムや格差、キャンセルカルチャーなどによって内部分裂を起こしている中、 彼らの議論の正当性に疑問が呈されているが、
東浩紀は、訂正可能性の哲学において、ここで示されるマルチチュードの概念が何なのか、いつまで経っても示されないことを遺憾としている。