動きすぎてはいけない
・文体
哲学においては、その実践者によって意図されるシニフィエが、その表層たるシニフィアンに注意深く変換される。論文形式で書かれた哲学書を真剣に読み通そうとしたのは初めてであることにも起因して、この本の中ののフランス現代思想の影響を色濃く受けたエクリチュールの比喩の多さや独特の体言止め、その他特殊な言い回しに苦労を強いられつつも、その意味するところを注意深く読み進めた。複数の哲学書を横断して読むことがまだできていないので(2025/2/24)、比較文学的考察によって、規範的とされているもの、あるいは同種のテーマを扱った特定の書物との差異を同定することはできなかったけれど、後書からも、文体は著者にとって重要な部分を占めていたのではないかと思う。いかがそのパートの引用だ。 「僕はドゥルーズ(&ガタリ)の言葉遣いにこだわることでむしろ、彼らの側方に自分を転出させようとした。」
また、副指導教官であった中島隆博の文体の影響も色濃く受けていると、のちに語っている。 ・各論