C.Tips02:LibreOfficeのファイル形式
◆ODFとは
Libre Officeの標準ファイル形式は,ODFと呼ばれる.
ここに述べられているように,ISOなど複数の世界組織による国際標準規格として定められている.
※ISO( 国際標準化機構 :← Wikipedia):国連認定の国際機関で,ありとあらゆる工業品の国際規格を定めている ※日本の工業規格であるJISもOpenDocumentを規定している
ファイルの種類と拡張子は以下の通り.
https://gyazo.com/dac63b8e0a71362e35462fa1e911d024
ODF形式はその策定に多くの国際企業が参画している,特定のメーカーのアプリに依存しない等の理由で,多くの公的機関が採用している.
https://gyazo.com/6553bbe6eb3bb56a1232c5f24eefb775
★お試し付録★ODFファイルの中身を見る
上記WikiPediaによれば,ODFは複数のフォルダとファイルを一つのファイルとして圧縮したものである.以下に仕様を引用する.
https://gyazo.com/c4c5fd57a2e2dc4d7e0cf0fe6637b76a
★試しに,ODFファイルをバラしてみよう.
1. Libre Writerを起動し,適当な文書を作る.どこかの文書をコピーしても構わない.
2. "test.odt" と名前をつけて保存する. ← どこに保存するかは忘れずに
3. 拡張子".odt" を ".zip"に変更する.( エクスプローラーで可能 )
つまり"test.odt" → "test.zip"にする
4. "test.zip"を解凍・展開する.( エクスプローラーで可能 )
5. その場所に"test"というフォルダが作成されるので,その中を見てみると以下のように見えるはず.
https://gyazo.com/afcbc86d538c4cb45e5a037edd340334
これらのファイルやフォルダの名前はODFの仕様として決まっていて,アプリで作成される内容によって,それぞれのファイルの中身が変わるという仕組み.
Writerに書いた本文は,"content.xml"という名前のファイルで,XML形式で記述されている.
XMLファイルはEdgeやChromeなどのブラウザを使えば読むことができる.
https://gyazo.com/90eb35f9d4713bb9543c65d388539e36
※これを確認しただけだと,「だからどうした」と思うかもしれない.しかし,データファイルの仕様を一定のルールに従ったファイルとフォルダで構成することで,異なるアプリケーションで共有できるという点に,発想の良さを見出すことができる.こういう仕様は他のデータフォーマットでも行われている.例えばEPUBという電子書籍のフォーマットはmimetypeファイルとMETAINFフォルダをZIP圧縮したものである.
「アプリデータの中身は必ずしもナゾではない」ということは理解しておこう.
以上.
2024/4/11