4.2ブレッドボードとジャンパワイヤ(2)
ここではブレッドボードを使ううえでの注意事項を述べる.
◎ICの抜き差しのやり方
ブレッドボードに DIP型ICを挿しこむ場合には,図4.9 のように,コンポーネントブロックの溝をまたぐようする.
https://gyazo.com/cbae4b33b7241883edc348944e8ad48b
図4.9 ボード上配線の例
挿しこむ際には,ICが常にボードと平行になるように気をつけながら,ゆっくりとさしこむ.
ICのピンがボードの孔より外側に広がっている場合には,ピンを調整してから挿しこむこと.
ボードから ICを抜く際には挿しこむとき以上に慎重に.
図4.10 のように溝の中に差し込み,ICがボードと平行になるようにしながら,慎重に引き抜く.
ICは斜めに引き抜くとピンが曲がり,繰り返すと金属疲労を起こして折れてしまう.面倒でも必ずピンセットを使うこと.
https://gyazo.com/9fc046678dd0a4504e26858290e60dd9
図4.10 ICの抜き方
◎回路上のショートについて
すでに述べているが,配線がショートして回路あるいは電源に容量以上の電流が流れると,電源装置を損傷するばかりか,回路側の ICや CR 類が熱損傷したり,ボードが溶けてしまうことがあるので,十分すぎるほどに注意すること.
LED 点灯回路(図4.11)を例にして説明する.
図4.12 (a)と(b):ブレッドボード上に実装した二つの例
※(a)はショートを起こす回路,(b)は正しい回路
https://gyazo.com/81f8285aae553eb8548008961d460666
図4.11 LED 点灯回路
https://gyazo.com/f6090aab6539f07e64d03ee24c6f48db
図4.12 ショートを起こす回路の例
★ショートになる例
図4.12 の (a) はショートする.
(a) の接続関係を取り出すと図4.12 の (’a) になる.
この (’a) をさらに回路図にすると (”a) となる.
(”a) の回路は,$ V_{CC}とGNDが直結になり,図4.11 回路を実現できない.
★ショートにならない例
図4.12(b)はショートにならない.
(a)と同様に('b) → ("b)を見ると,図4.11 回路に等しいことがわかる.