4.1電源装置と電源周りの注意事項
この節では,主に「アナログ電子回路」「ディジタル電子情報回路」テーマでの電源周りの扱いについて述べる.他のテーマについては別途指示される.
◎直流電源装置
本実験の上記テーマでは,図4.1 のような直流電源装置を用いる.
電源の接続に関する慣例として,ターミナルやコードの色は次のように決めて話を進める.
赤をプラス (+5Vが多い) ,
黒をグランド (GND)
以下,卓上の電源ライン,ブレッドボード,電源ラインへの電源供給と停止について解説する.
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図4.1 直流電源装置の例
【1】電源ラインの準備
(1) 実験台上には棒状の電源供給ターミナル (図4.2) が設置されている.これの一番端にある端子に,直流電源装置の出力を図4.2 右側のような電源ケーブルを用いて接続する.
※実験によっては,供給電流量を確保するため,電源装置を 2 個使用する場合がある.上の電源装置は 1 台で 0.8A,2 台で1.6A の電流容量
(2) 電源供給ターミナルに何も接続されていないことを確認して,直流電源装置をONにする.電源装置を ON にすると上部のランプが点灯する.
※電源装置が 2 台のときは 2 台同時にONする
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図4.2 電源ラインの準備
【2】ブレッドボードへの電源ライン配線
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図4.3 ブレッドボードとジャンパワイヤ
(1) 片方が U 字のジャンパワイヤ(図4.3 右)を 1 本使い,ブレッドボード上部の黒ターミナル (GND) からコモン電源ブロックの青の並びのいずれかの孔と結線する(図4.2).
(2) 同様に,ブレッドボード上の赤ターミナル ($ V_{CC}) とコモン電源ブロックの赤の並びの孔と結線する.
【3】電源ケーブルによる接続と電気の供給
電源共有ターミナルとブレッドボードを接続する.
(1) 黒準備:まず黒ケーブル:GND(図4.2 右)で,ブレッドボードの黒端子と各自の近くの電源供給ターミナルの黒端子を接続
(2) 赤準備:赤ケーブル:VCC(+5V) のブレッドボード側だけを接続
(3) 供給開始: 赤ケーブルを電源供給ターミナルの赤端子に接続→ ブレッドボード電源 ON
【4】電源供給停止
回路を組み替えたり実験終了時にはマメに電源を停止する.
(a) 自分のボードへの供給停止:電源供給ターミナルの赤端子を外すだけ
(b) テーブル全体の停止:同じ卓の人がすべて実験終了した場合は,全ての電源装置のスイッチ OFF
赤端子の外し方は図4.4 を参照されたい.
✘間違い (1): 図4.4(a)のように電源供給ターミナル側を接続したまま反対側を放置しておくと,作業中に先端どうしが接触,ショートを起こすことがある.
✘間違い (2): 図4.4(b)のように電源供給ターミナルの黒端子を外すのもダメ.これは赤ラインの電位が「浮いている」状態.何かの拍子に電源装置の GND と接触するとショート (人体なら感電) する.
◯正解: 図4.4(c) のように供給停止にすれば,供給ラインの赤端子に直接触れない限り,ショートすることはない.
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図4.4電源の外し方