450_レポート指導2組
では始めます.
◆今日の段取り
1. 全体会議に参加 → GoogleFormで出席 → 藤井の話を聞く
※メモをして下さい! ← 手書きでもPCでも
2. ABC班別会議に参加 → TAさんが個別指導
3. 藤井はA班担当+各班をぐるぐる参加
4. 終了したら藤井がシメて終了
その後の質問は全体スレッドで
◎評価の見方
再提出:修正して必ず再提出
Good:必須ではない.が,修正点はあるのでできるだけ提出
VeryGood:再提出不要( 再提出を禁ずるものではない )
◆今日以降の段取り
再提出期限:今週金曜日24:00まで(10/08)
※表紙に修正点メモをつけて
提出後,manabaへの評価は返しません
他テーマを合わせて成績とするため
■ざっくり総評
形式・体裁:さすがに向上してます!
グラフはダメダメ
内容:「やったことの報告」はギリできてる?が,全体を見渡せてない
考察:ひとつの段落でダラダラ書きすぎ
★問題解決型課題(PBL)のレポートは難しいね
→ でも研究は99%が「誰も知らない,わからないことを調べる」行為だからね
◎PBLの報告って?
1. やったことの理由や目的が必要!
そもそももっとも大きい課題は?
何のためにその実験?条件?
得たデータから何がわかる?
★最初からはわかってないことがほとんど
→ だからこそ……
◎PBLの報告って?
2. 実験に至ったプロセスの記録が大事!
どういう経緯で意思決定したか
何を省略した( もしくは諦めた )か
うまくいかなかったことは?どうやって回避/克服した?
※これはOnly Oneの記録!
▶▶ 形式と内容について
チェックリストに沿って注意事項をチェック
まずは形式から
■形式のチェック
◎形式(1)
細かい点で取りこぼしが目立つ
もったいない!
← 「神は細部に宿る」!
https://gyazo.com/cd34cfcb19f50cfeb6969262cf96541b
■形式のチェック
◎形式(2)
★体裁はさすがに向上!
節・小節タイトル,本文,箇条書き,字下げ
→ きれい!
できてない人は必ず!
お手本はテキスト
https://gyazo.com/662ecbd12de8acbf98f3393a848f1d5b
■形式のチェック
★注意する形式項目
自分の分担作業:何かやったでしょ?
目次:節番号,節題,ページ番号は1セット!
主節:「実験1」では✕.何の実験かわからん!
ビット列の羅列:ただの羅列は見にくい!
→ 表形式/箇条書き
■形式のチェック
★全項目をほんとにちゃんとチェック!
「神は細部に宿る」( 西洋の格言 )
ミース・ファン・デル・ローエ(建築家)が好んで使った
▶▶ 次はグラフについて……
■グラフについて
csvファイル=詳細なグラフが描ける
→ でも,それだけ!
調整はけっこう難しい!
ぜひチャレンジはしてほしい
← 研究論文では必須
■グラフについて
★グラフ例1
https://gyazo.com/05097af5bb208e5602fd3bbfb0c47ebc
これはダメ.軸名がない,単位がない,目盛りが読めない! ▶▶グラフになってない!
特徴を記入していない ▶▶これも必須!
■グラフについて
手書き=思うようなグラフ
→ 基礎がわかってないと✕!
★グラフ例2
https://gyazo.com/f2688463ffe7e8b3bfa36188a7a9bff3
■グラフについて
グラフの条件:(チェックリストより)
https://gyazo.com/8e6b5a6e523838b8b53d56565e4f3c9f
■グラフについて
★グラフ例3:
https://gyazo.com/26766f7d5c87ff135d490c3de41b6cbf
◎軸名・単位はある
▼軸線はGNDの位置に引いてほしい
▼目盛がない
特徴量を示す書き込みがない
■グラフについて
図の前後の文章大切!
★グラフ例4:
https://gyazo.com/bcbd0df038cd6007f70793a9bb50e936
前後でグラフの解説を( 繰返しが大切 )
■グラフについて
★グラフの工夫
みやすさ:横向きにして大きく提示もアリ:
オンラインでは見にくいが,印刷では見やすい
大切なのは「何を見せたいか」←主張を明確に
ガンガン書き込む!
■グラフについて
★グラフの工夫(2)
複数のグラフを比較:1ページに入れる
縦軸/横軸スケールを揃える
スタートビットを揃える
← データ段階での注意!
縦揃え:横軸方向の違いがわかりやすい
横揃え:縦軸方向の比較がしやすい
■グラフについて
◎縦揃え
横=時間方向の比較ができる
https://gyazo.com/13ef4a6638aadeaa7060100d1e38a13b
■グラフについて
◎横揃え
縦=電圧方向の比較がやりやすい
https://gyazo.com/3e803baa2e9f28352f24e898d4709ccf
■グラフについて
大事なのは,なんとなく並べるのではなく,意味をもたせること.
スペースが無いでは弱い ← それもあるが……
縦に並べる?横に並べる?
→ 意味を考えてレイアウト!
▶▶ 次は内容チェックに
■内容チェック
◎内容チェック(1)前半
「やったことの報告」はギリできてる
が,全体を見渡せてない
https://gyazo.com/f6c6a4feb6e908b60701a93c926a2994
■内容チェック
★全体を見渡すって?
大切なのは「何を目指して実験したか,その結果,目指したものはどうなったか」が明確に書かれていること.
A.最初に課題が明確に提示されてる?
→ Z.最後にその課題についてまとめがある?
■内容チェック
★みなさんのレポート:
主課題はなんだった?提示されてる?
主課題に対して何をやった? → なぜそれを選んだ?
どんな原理を使った? → 必要な理論・原理はどこ?
途中どうだった? → プロセスのメモはどこ?
結果どうだった?→ まとめの表はどこ?
■内容チェック
◎うまくまとめるの難しいけど:
1.目的,2.方針手段( 含プロセス ),3.結果( 含プロセス ),4.評価,5.考察 =「報告書」
この5項目がはっきりしている? → もう一度確認!
■内容チェック
★実習課題/検討課題の扱い
このテーマは問題解決型
→ テキストの実習課題/検討課題はヒント
レポートの項目名としては違和感がある
レポートに「実習課題/検討課題」という節は不要
実習/検討課題に沿って作業し,考え,計算するのは◎
■内容チェック
★「方針」が大切
目的と手法手順の間に「方針」
◀◀ 問題提起型の実験では最重要
班で一番相談したことのはず!
特に送出文字を何にするか,それはなぜ選んだか?
送信文字を選んだ理由はマスト.
←これは方針なのだ.これを抜かして結果や考察に急に出てくるのは✗
その理由は全文字テストの代替になる根拠につながってる?
■内容チェック
★「手順」も大事
最初にわかってて後から必要なことは全部書いておく!
実験装置・実験系の図はふたつ必要
2つの実験で異なる! → 描く必要はなく,テキストからスクショして貼り付けてよし
テキストpxx図n.nを参照に: → やっぱり図はある方がいい(スクショでもいいから)
切り取りの中に図番号が入ってるとややこしくなるから注意
誰が測定したのか:後で比較するから必要
負論理などの原理:オシロの電位の読み方に関係するから必要
■内容チェック
★結果について(1)
図表だけはダメ.「○○の結果○○になった」の文で始める
トラブルもしっかり記録する
2回目にサーバを交換した ← 書いた人いる?
この班が生きて実験した証拠!
■内容チェック
★結果について(2)
例:オシロのPNGデータとcsvデータ
両方ある場合:なぜ両方使って比較しない?
▶▶ ようやく最後のチェックです
■内容チェック(2)
https://gyazo.com/1f21ddf42f56cb1eea6dc4ca6aaa60ae
■内容チェック(2)
★まとめについて
考察の前には必ずまとめる
1. でてきた計測結果,算出結果の一覧表を作る
2. それについて評価を文で書く
「うまく通信できた」「正しいことを確認できた」は考察ではなく「まとめ」
成功した/失敗したは必要ない. 通信できている=成功してる!
■内容チェック(2)
★考察に不要なこと
a. すでにわかっていること(原理)
負論理や調歩同期の原理 → 方針/手順
b. 実験の条件・記録
送信文字を選んだ理由 → 方針/手順
誰が測定したのか → 手順で
c. 結果から自然にわかること
「課題どおり,ちゃんと通信しているのを確認できました」 → まとめ
■内容チェック(2)
★考察書き方(1)
結果から気になる点 → 着目して掘り下げる
何について考察するのかを述べてから書くのがよい
あれこれ書かない
推測は自由だがある程度根拠は必要
根拠が薄い場合:どうすればそれを実証できるか提案が必要
言葉だけでなく数値で具体的に ▼▼ 次ページ
■内容チェック(2)
★考察書き方(2)
考察は言葉だけでなく数値で具体的に=定量的
誤差=数値だと頭にたたきこめ!
誤差が大きい/小さい ◀◀ 基準が必ずあるはず!なければ書くな
「目測したから誤差」は✘ ◀◀ じゃあ測り直せよ
目測の精度がわかっているか?
推定値算出 ◀◀ 根拠となる数式は?
■内容チェック(2)
★考察文例
X例:「誤差が少しあったがこれは○○と▼▼のせいかもしれない」
◎例:
誤差は24.5bps,誤差率10.2%となった(計算式は以下の通り).今回使用したオシロスコープの測位誤差は2%である.オシロスコープを含めた計測系の誤差範囲を仮に5%とすれば,10.2 - 5 = 5.2.残り5.2%の誤差は,以下を含むものと考えられる.
1. 計測時のカーソル操作等による計測誤差
2. 通信線における外乱
3. サーバと端末の通信信号回路の性能差
これらの要因の影響度については,別途,計測誤差の単独実験,通信線の性能実験,通信回路の比較実験などを行なうことにより明確にすることができると考える.
■内容チェック(2)
★考察書き方(3)
考察は「A.事実」「B.推測」に分かれる
1. 事実から問題を見つけて提示する
2. 問題へのアプローチを考える
3. 事実と理論から出せるもの → 推測ではなく必然
3. 推測できることを提示する
4. その根拠を提示する
5. 推測を確認する方法を提示する
■内容チェック(2)
★考察書き方(4)
考察は言葉遣いに注意:
「~であった」:実験結果など生じた事実.限定的
「~である」:既存理論・必然的な導出事項.より一般的
「~だと考えられる」:強い推測(かなりの根拠あり)
「~だと考える」:推測(それなりに根拠あり)
「~だと仮定する」:仮説
※「~だと考えた」はほとんど使わない:過去の推測は限定的
■内容チェック(2)
★考察まとめ
考察は「数値」で!=定量的に
考察は言葉遣いに注意:
考察のないレポートは天下一武闘会のないドラゴンボール
推論は大胆でもOK! → 現実や現存する理論とのギャップを埋めるにはどうするかを提示する!
お疲れ様でした.( わたしも疲れた~ )
■では,ABCの班別会議に別れて下さい
全体会はこちらで「終了」します
退室しなくても終わります
班別会議で個別指導が終わったら,藤井がシメにかかるので待ってて下さい.