世襲議員
今日、マスメディア等にて「世襲議員」と称されるのは、国会議員職を世襲したいわゆる二世議員等であることが多い。この場合の世襲議員とは概ね、親や祖父母をはじめとする親族が作った選挙区での地盤(後援会。いわゆる「三バン」の一つ)をそのまま継承して選挙に当選した政治家のことを指す。自民党の世襲議員のほとんどがこれである。 世襲でよく用いられる手法は、有力議員が次の選挙の数ヶ月前に引退を表明して、後継者として子や孫を指名するものである。他の候補に準備期間を与えないために引退・後継者指名を選挙直前まで遅らせるが、この手法はアンフェアだとの指摘がある。指名された後継者は、党の支部などから公認を得て、次の選挙を戦うことになる(党の支部といっても小選挙区支部長は当の世襲させようとする有力議員であることがほとんどである。江藤隆美が引退して江藤拓に世襲させようとした際には県連で「親父が支部長で支部推薦候補が息子なんて話は通らない」と問題になったが結局通過している)。後継者の指名前に世襲となる後継者を秘書として働かせている事例も多い。その一方で、世襲候補として擁立されて当選した世襲政治家が「自分は政治家に向いていない」などの理由で、高齢や病気でもないのに国会議員在職中に次回選挙への不出馬表明という形で引退表明して世襲を終わらせる例もある(例: 久野統一郎、木村隆秀)。
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