注意 選択と統合
#単語帳
注意の認知心理学の先生による本。
注意依存症
「注意」を定義するのは難しいため、心理学周辺研究者は「注意」という言葉をタブー語のように扱うことがある
たとえばある実験の結果、何か説明のつかない差が見られたとする。それは注意の効果だと片付けられ、説明がついたように見えてしまうことがある。そのため注意という語を安易に使うことは嫌われるのだろう。
文中の注意という言葉を「処理」に置き換えても文意が成立する場合は、その「注意」の使い方は曖昧すぎる
われわれが高度で複雑な行動を取る際は、一度にひとつのことに専念せざるを得ない理由がある
本を読む場合、人間と外界の窓口は一対の目しかない。しかも解像度の高い中心窩部は狭いので、別の場所に目を向けるべきではない
さらに作業記憶にも限界があるので、よそごとを考える余裕もない
知覚・行動・記憶の三要素
知覚(知覚表象):わかるための素材
記憶(記憶表象):わかるための土台
眼の前のものが何かわかるということは、すでに持っている記憶と、今目から取り入れた環境情報を一致させること。
りんごを見て、何かわかる=記憶の中のりんごと眼の前の物体を照合する
本章では、空間的注意とはわかるための再回帰処理のために空間的にバイアスをかけるしくみであると捉える。
空間的にバイアスをかけて視野内の一部分での視覚処理を優先させることを空間的注意という。
骨太(具体的な実験をたくさん紹介している)でありながらわかりやすい、いい本。読んだほうがいいかも。
でももうちょい問いを詳細化してから読んだほうがいいかも。