BtoBでファンベースをやるためには
ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (ちくま新書) 佐藤尚之 (著)
本書の前提:だいたい1/5のファンが4/5の売上を持っている以上、ファンを大事にすることが重要
書籍中の掘り下げたいポイント
ユーザーあたりの売上が細かい買い切りの商品や、単価が上げにくいサブスクリプションの商品においてファンベースは成立するのか?
人口減などでパイが減る市場だと基本アップセル、単価アップが大事になるので必要
口コミでの拡大がより効くのは市場の浸透度合いでは、レイトマジョリティあたりかも?(シェアの後半)
アップセルが必要な業界では特に重要(ファンになってもらい単価を上げる)
アップセルでなくてもサードパーティ製品の購入などでエコシステムの強化にはつながる可能性もある
BtoB商材での口コミがどの程度効くのか
製品を決定、購入、決済するようなプロセスが明確に決まっている大企業向けには厳しい?(5A(マーケティング4.0)のAskが強いので、合理的な決定プロセスで口コミが入る余地が少ないかも) 逆に中小企業向けにはむしろ口コミがつよそう。
そういう意味ではユーザー数のNPS計測は大事かも(例えば業界間でのコミュニケーションが多い業界をターゲットにするなら、そこでの高NPSはちゃんと売上に繋がりそう)
商品を軸にコミュニティが生まれることはない(p.141)
レゴやアップル、クルマのミニは例外とのこと
「商品が大事にしている価値」を共有している=理念
ユーザーにも販売パートナーにも理念を共有するファンはいそう
BtoBでは販売パートナーにファンになってもらったり、理念を共有したりが重要になりそう
BtoB、営業や代理店販売のモチベーションが大事なとこも多い?
「ファンの偏愛ポイント」を大事にすること
ファンミーティングなどでヒアリングしていかないとわからない
CMが新規リーチに意外と役に立たない話
地方でマスを打ち、むしろ都内はsnsが効く
都内はキャンペーンがすぐに薄れて効きにくいし、検索やSNSは地方ではあまりされない
地方での安いテレビ広告はコスパ強い
参考事例
BtoBのファンコミュニティ作りに関してはやっぱりAWSがすごい
Sell Through The Communityが大事
開発者や顧客の購入関係者(ITなら情シス)のコミュニティがあると濃度の高い口コミが広がる
擁護者も増えるので炎上の際に消火がされやすい
口コミが通じにくい商材でも、コミュニティを作ってしまえば口コミの伝播力が高まる(コミュニティはマーケティングツールになる)
書籍中で紹介されていた決して大規模ではないながら良い事例
飯尾醸造
イケウチオーガニック
ファクトリエ
クラシコム
里山十帖
ファンベース参考事例リスト