方法論神話(ミソドロジー)
スランプは、書き手である自分がおかしいのではない。書く方法に欠陥 があるのだ。作品とはこうして書くべきだと思い込まされてきた神話、友 人であり何度か共著もしたトム・ギルブが「方法論神話」と呼ぶもののせ いだ。石工がスランプにおちいった話など聞いたことがあるだろうか。
作文手法や参考書の多くは、スランプはイメージの枯渇によって起こるとしている。その反対の見方もある。アイデアがありすぎて、その全部にどう対処してよいかわからなくなったときにライターズ・ブロックが起きるのだという。しかし、問題はアイデアの数ではない。アイデアの数に対する書き手の反応である。