インセンティブの設計がきわめて重要
Quoraのパートナープログラムでは、良い質問をした人に報酬が払われることになっている。 それ自身は、一つの価値観なのでどうこう言うものではないが、ダッシュボードでは以下のように表示されている。
https://gyazo.com/2e6f4d5007fb0452092027973bdf1626
いかにも「もっとたくさん稼ぎましょう」を煽る表示である。
しかし、こうしたインセンティブの設計で促されるのは、「ヘタな鉄砲も数打ちゃあたる」的な戦略であろう。
意味のない質問をする害はなく
たまたまヒットする質問からは益がある
結果、現状のQuoraは、「質問が活発に行われている」が、その質問の9割以上が人々の知見を集めるようなものではなく、とにかくなにか質問してみたというほぼ無意味なものになっている。
なにせ切実に知りたいこと、本当に困っていることを聞いているわけでではないので、他の人に役立つはずもない。
質問は知識・知見を引き出す有効な手法であり、その知識・知見を共有すれば世界は少し良くなるという点は間違いないが、インセンティブの設計を間違えると、望む結果にはならないという好例だろう。